セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-治療2

タイトル 肝P-53:

宮崎県におけるテラプレビル併用PegIFN+RBV療法の治療成績

演者 山田 優里(宮崎大・消化器血液学)
共同演者 蓮池 悟(宮崎大・消化器血液学), 大園 芳範(宮崎大・消化器血液学), 土持 舞衣(宮崎大・消化器血液学), 中村 憲一(宮崎大・消化器血液学), 白土 明美(宮崎大・消化器血液学), 岩切 久芳(宮崎大・消化器血液学), 安倍 弘生(宮崎大・消化器血液学), 三池 忠(宮崎大・消化器血液学), 末田 光恵(宮崎大・消化器血液学), 山本 章二朗(宮崎大・消化器血液学), 永田 賢治(宮崎大附属病院・肝疾患センター), 加藤 順也(国立都城病院・内科), 楠元 寿典(古賀総合病院・消化器内科), 落合 俊雅(古賀総合病院・消化器内科), 黒木 和男(串間市民病院・内科), 下田 和哉(宮崎大・消化器血液学)
抄録 【目的】C型慢性肝炎1型高ウイルス量症例に対する,テラプレビル(TVR)併用PegIFN+RBV療法(3剤併用療法)の有用性について検討した.【方法】対象は2012年2月から2012年12月までに当院および関連施設にてテラプレビル3剤併用療法を導入し,12週以上経過している41例.HCV-RNA量の推移,副作用について検討した.【成績】1)患者背景:年齢中央値62歳,男/女=20/21例,初回/再治療=19/22例,再燃/無効/不明=11/7/4例,Core aa70置換wild/mutant=23/5例,IL28B rs8099917 TT/ TG=23/10例,ITPA rs1127354 CC/CA=20/7例,HCV-RNA中央値6.6logIU/ml,Hb中央値13.8g/dl,Plt中央値14.2万/μl,肝生検F1/F2/F3/F4=10/9/6/1例.TVRの開始量は1500/2250mg=23/18例.2)ウイルス陰性化率: RVRは86.8%(33/38),EVRは97.2%(35/36)であった. 3)副作用:治療中止は7例で,原因は精神症状(4例),敗血症(1例),皮疹(DIHS: 1例),網膜出血(1例)であった.治療開始後46.2%の症例でTVRの減量を必要とし,91.4%の症例でRBVを減量した.皮疹は74.4%の症例にみられ,20.5%の症例でPSLの内服が行われた.1例にgrade3の皮疹を認めた.Hbの最大低下量は,1500mg群が平均4.2g/dl,2250mg群が平均5.0g/dlと,2250mg群の方が有意に低下した.腎障害に関してはCre上昇を全例に認めたが,有意な因子は認めなかった.尿酸は最高値が1500mg群で平均8.27mg/dl,2250mg群で平均9.16mg/dlであり,2250mg群の方が有意に高かった.【結論】テラプレビル3剤併用療法では,早期より高い抗ウイルス効果が得られた.また,貧血,皮膚障害,腎障害などの副作用は高率に認められ,注意深い観察と適切な管理が必要と考えられた.
索引用語 テラプレビル, C型慢性肝炎