セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-治療3

タイトル 肝P-56:

当院におけるPEG-IFN/Ribavirin/TelapreVir3剤併用による治療効果と副作用の現状について

演者 楊 和典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科))
共同演者 会澤 信弘(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 由利 幸久(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 石井 昭生(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 高嶋 智之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 坂井 良行(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 一也(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 池田 直人(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 恵典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 田中 弘教(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 榎本 平之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 斉藤 正紀(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 飯島 尋子(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 西口 修平(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科))
抄録 【目的】慢性C型肝炎に対してPEG-IFN/Ribavirin/TelapreVir3剤併用が可能となり,高い治療効果が期待されている.今回,当施設における3剤併用療法の治療効果と副作用について検討したので報告する.【方法】2012年2月から2013年2月にかけて当院でPEG-IFN/Ribavirin/TelapreVir3剤併用療法を施行した17例を対象とした.(男性8例 女性9例 36歳~70歳)貧血の副作用について,ITPA遺伝子多型との関連について検討した.また,非EVR症例の原因として発現した副作用のうち,目立った特徴についてTelaprevir開始前,開始後1,4,8,12週目まで生化学検査,蓄尿検査を含めて測定し検討した.【結果】治療終了時のウイルス陰性化率(ETR率)は88.2%(12/14)であった.陰性化しなかった2例は副作用による中止例であり,それぞれ,貧血,腎機能障害のため治療12週以内で中止となった.3剤併用療法により発現した主な副作用は,貧血,発熱,白血球数減少,血小板数減少,血中尿酸増加,血中クレアチニン増加であった.貧血(Hb)とITPAについては治療前と比較し4週目においてMajor typeで(平均3.11mg/dl),Hetero type,Minor typeで(平均0.45mg/dl)低下を認めた.尿酸クリアランス/クレアチニンクリアランス比については1週目までに目立って低下し,投与前の比が正常以下の症例でより低下率が大きかった.【結論】Telaprevir併用療法はPEG-IFN/Ribavirin難治例に対し高い治療効果が得られる.当施設での副作用の発現率は血中尿酸増加,血中クレアチニン増加が目立ち,特に導入1週間以内の上昇が目立った.中には中止をせざるを得ない症例もあるため,TelapreVir3剤併用療法を導入する場合,開始1週間は特に慎重な管理が重要となると考える.
索引用語 慢性C型肝炎, 副作用