セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)C型肝炎-治療4 |
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タイトル | 肝P-59:Telaprevir+Peginterferonα-2b+Ribavirin3剤併用療法における治療早期の血中ウイルス減衰の検討 |
演者 | 橋元 悟(国立長崎医療センター・消化器科) |
共同演者 | 中尾 瑠美子(国立長崎医療センター・臨床研究センター), 宮副 由梨(国立長崎医療センター・消化器科), 釘山 有希(国立長崎医療センター・消化器科), 佐々木 龍(国立長崎医療センター・消化器科), 戸次 鎮宗(国立長崎医療センター・消化器科), 大谷 正史(国立長崎医療センター・消化器科), はい 成寛(国立長崎医療センター・消化器科), 佐伯 哲(国立長崎医療センター・消化器科), 長岡 進矢(国立長崎医療センター・臨床研究センター), 阿比留 正剛(国立長崎医療センター・臨床研究センター), 山崎 一美(国立長崎医療センター・臨床研究センター), 小森 敦正(国立長崎医療センター・臨床研究センター), 八橋 弘(国立長崎医療センター・臨床研究センター) |
抄録 | 【背景】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対する標準治療であるTelaprevir+Peginterferonα-2b+Ribavirin3剤併用療法(TPR)では,治療早期の急峻な血中ウイルス量減少のために,HCV-RNAが検出感度以下に達するまでの期間が大幅に短縮されたが,HCV-RNAが検出感度以下になるまでのウイルス減衰を明らかにした報告は少ない. 【目的】3剤併用療法を施行した症例における治療早期の血中ウイルス量の減衰を明らかにする. 【対象・方法】2012年1月~12月の期間,当院でGenotype1型C型慢性肝炎に対してTPRを導入した12例を対象とし,治療早期のウイルス量(HCVコア抗原量,HCV-RNA)の推移を2剤併用療法Peginterferonα+Ribavirin(PR)を施行した32例の推移と比較検討した.ウイルス量は,TPRでは治療前・開始後1日目・3日目・1週目(Pre-Day1-Day3-1W)において,PRでは治療前・開始後1週目・2週目(Pre-1W-2W)において,2つの測定系で同時に測定した. 【成績】TPRでのウイルス減衰は,HCVコア抗原量で0(logfmol/L,平均値,以下同)-(-1.77)-(-2.32)-(-2.95)であるのに対して,HCV-RNAで0(logIU/ml,平均値,以下同)-(-3.13)-(-4.03)-(-4.54)とHCV-RNAにおいてより急峻なウイルス減衰を呈した.一方,PRでは,HCVコア抗原で0(logfmol/L,平均値,以下同)-(-1.0)-(-1.5)であるのに対して,HCV-RNAで0(logIU/ml,平均値,以下同)-(-1.3)-(-1.8)と両測定法間での有意な差は認めなかった. 【結論】TPRにおいて,治療早期のウイルス減衰をHCVコア抗原量とHCV-RNAで検討した結果,HCH-RNAで急峻な,HCVコア抗原量で緩徐な減衰を認めた.減衰に解離を生じる原因は,HCV複製阻害をその機序とするProtease阻害薬に起因すると考えられた. |
索引用語 | 3剤併用療法, ウイルス減衰 |