セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-治療4

タイトル 肝P-61:

C型慢性肝炎に対するPeg-IFN+Ribavirin + Teraprevir 3剤併用療法における治療前半期の抗ウイルス効果―年齢,性,Teraprevir開始量別にみた薬剤服薬率の面から―

演者 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター・消化器内科)
共同演者 清水 省吾(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 中村 みき(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 丸太 明範(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 長谷川 恒輔(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 若山 孝英(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 佐藤 寛之(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 芋瀬 基明(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 天野 和雄(岐阜県総合医療センター・消化器内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するPeg-IFN+Ribavirin(RBV) + Teraprevir(TVR)併用療法(3剤併用療法)における治療前半期の抗ウイルス効果について,年齢,性,TVR開始量別に薬剤服薬率の面から検討した.【対象と方法】45例のうち,12週以上治療が終了した39例(62.2歳,男性19例,女性20例,初回11例,再燃27例,無効1例,ウイルス量 6.6 LogIU/ml)を対象とし,12週までのウイルス減少量や陰性化率を検討した.【成績】ウイルス減少量は2週後5.4,4週後6.1,8週後6.1で,陰性化率は2週後20.5%,4週後89.7%,8および12週後100%であった.年齢(65歳未満22例,65歳以上17例)で比較すると,65歳以上ではTVRの服薬率が有意に低かったが,ウイルス減少量に差はなく,陰性化率も4週後86.4%,94.1%,8および12週後100%,100%で差はなかった.男性,女性を比較すると,女性はRBVとTVRの服薬率が有意に低かったが,ウイルス減少量に差はなく,陰性化率も4週後89.5%,90.0%,8および12週後100%,100%で差はなかった.またTVRを通常量(2250mg/日)で開始した23例(男性17例,女性6例,61.0歳,Hb14.4g/dl,ウイルス量 6.6 )と,減量開始(1500mg/日)した16例(男性2例,女性14例,64.0歳,Hb12.7g/dl,ウイルス量 6.6 )を比較すると,減量開始例はRBVとTVRの服薬率が有意に低かったが,ウイルス減少量に差はなく,陰性化率は4週後87.0%,93.8%,8および12週後100%,100%で差はなかった.【結語】3剤併用療法では,4週陰性化率は極めて高率で,8週後には全例陰性化が得られた.また65歳以上,女性,TVR減量開始例では,RBVやTVRの服薬率が低値であったが,65歳未満,男性,TVR通常量開始例と比較して治療前半期(12週まで)のウイルス減少量や陰性化率に全く差はみられなかった.
索引用語 C型慢性肝炎, 3剤併用療法