セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-治療5

タイトル 肝P-63:

C型肝炎に対するTVR/Peg-IFN/RBV療法におけるTVR減量投与の有用性について -多施設共同無作為化比較試験(中間報告)-

演者 小瀬 嗣子(大阪大大学院・消化器内科学)
共同演者 平松 直樹(大阪大大学院・消化器内科学), 森下 直紀(大阪大大学院・消化器内科学), 原田 直毅(大阪大大学院・消化器内科学), 山田 涼子(大阪大大学院・消化器内科学), 宮崎 昌典(大阪大大学院・消化器内科学), 薬師神 崇行(大阪大大学院・消化器内科学), 尾下 正秀(大阪警察病院・消化器内科), 田村 信司(箕面市立病院・内科), 吉原 治正(大阪労災病院・消化器内科), 今井 康陽(市立池田病院・消化器内科), 宮城 琢也(大阪大大学院・消化器内科学), 吉田 雄一(大阪大大学院・消化器内科学), 巽 智秀(大阪大大学院・消化器内科学), 笠原 彰紀(大阪大大学院・消化器内科学), 林 紀夫(関西労災病院・消化器内科), 竹原 徹郎(大阪大大学院・消化器内科学)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するTVR/Peg-IFN/RBV併用療法では,TVRの適正投与量について十分な検討がなされていない.今回,3剤併用療法におけるTVR減量(1500mg/日)開始例のTVR通常量(2250mg/日)開始例に対する治療効果の非劣性について検討する.【方法】Ggenotype1型高ウイルス量(HCV-RNA≧5LogIU/ml)のC型慢性肝炎患者を対象とし,A群:TVR通常用量(2250mg/日)3剤併用療法群又は,B群:TVR減量用量(1500mg/日)3剤併用療法群に無作為に1:1で割り付け,各群の有効性と安全性について前向きに検討を行う(当院臨床研究倫理審査委員会承認,UMIN:000007313,000007330).【成績】2012年に本比較試験に登録された100例のうち,2012年5月までに治療を開始された39例(通常量/減量=18/21例,平均年齢:62.0± 7.2歳,男:女=23/16例,初回治療/再治療=12/27例)について検討した.治療開始前/開始後2週時点におけるHCV-RNA量は,A群:6.75/1.13 IU/ml,B群:6.73/0.94 IU/mlであった.また著効率(SVR12)は,A群:  83%(15/18),B群: 86%(18/21)であり,前治療歴別(初回投与/前治療再燃/前治療無効)には,A群: 86%(7/8)/78%(7/9)/100%(4/4),B群: 86%(7/8)/82%(9/11)/100%(1/1)であった.一方,治療開始12週までの累積TVR中止率は,A群:44%,B群:24%であり,累積皮疹出現率は,A群:77%, B群:48%であった.【結語】C型慢性肝炎に対するTVR/Peg-IFN/RBV併用療法において,TVR1500mg/日投与は,TVR2250mg/日投与に比しウイルス効果は同等で安全性が向上する可能性が示唆された.
索引用語 TVR/Peg-IFN/RBV, TVR用量比較試験