セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-治療5

タイトル 肝P-65:

インターフェロン治療ハイリスク例に対するTelaprevir減量投与法の安全性と効果

演者 清水 遼(和歌山県立医大・2内科)
共同演者 玉井 秀幸(和歌山県立医大・2内科), 森 良幸(和歌山県立医大・2内科), 新垣 直樹(和歌山県立医大・2内科), 森畠 康策(和歌山県立医大・2内科), 上田 和樹(和歌山県立医大・2内科), 前北 隆雄(和歌山県立医大・2内科), 井上 泉(和歌山県立医大・2内科), 井口 幹崇(和歌山県立医大・2内科), 加藤 順(和歌山県立医大・2内科), 一瀬 雅夫(和歌山県立医大・2内科)
抄録 【目的】国内開発臨床試験のTelaprevirの中止率は約40%と高く安全性に問題があり,発がんリスクの高い高齢者や線維化進展例に対する安全性や効果は未だ不明である.これらインターフェロン治療ハイリスク症例に対しTelaprevir減量投与を行い,その安全性と効果を検討した.【方法】減量投与基準を次のように作成した.65歳以上,白血球数2000/mm3未満 ,Hb値14g/dl未満,血小板数12.0×104/mm3未満,糖尿病,甲状腺機能異常,うつ病等の基礎疾患,治療の忍容性が低いと判断される,以上のいずれかを満たす場合に減量投与とした.減量投与量はTelaprevir 1500mg/day,PEG-IFNα2b 1.0μg/kg/week,Ribavirinは推奨用量より200mg/day減量した.2011年3月より2013年2月の間に,当科で1型高ウイルス量C型肝炎24例に減量投与を行った.【成績】対象の患者背景は年齢66歳,65歳以上12例,男性11例,女性13例,PEG-IFNα・Ribavirin併用治療癧18例(再燃16例,無効2例)体重57.5kg,白血球4435.0/mm3,血小板数16.3×104/mm3,Hb14.1g/dl,F stage 3/4 15例(データは中央値で示す)であった.12週経過した21例のアドヒアランスはTelaprevir 89%,PEG-IFN 92%,Ribavirin 82%,治療中止2/21例(10%),中止理由は嘔気,精神症状であった.治療効果はRVR14/21例(67%),EVR18/21例(86%),SVR4 13/15例(87%)であった.【結論】ハイリスク症例に対するTelaprevir減量投与のアドヒアランスは高く,安全性に問題はなかった.また推奨用量と同等の高い治療効果が期待できると考えられた.
索引用語 C型慢性肝炎, 治療