セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)C型肝炎-治療7 |
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タイトル | 肝P-75:IL-28B minor症例に対する3剤併用療法の治療成績 |
演者 | 堀米 亮子(済生会新潟第二病院・消化器内科) |
共同演者 | 石川 達(済生会新潟第二病院・消化器内科), 窪田 智之(済生会新潟第二病院・消化器内科), 木村 成宏(済生会新潟第二病院・消化器内科), 本田 博樹(済生会新潟第二病院・消化器内科), 岩永 明人(済生会新潟第二病院・消化器内科), 関 慶一(済生会新潟第二病院・消化器内科), 本間 照(済生会新潟第二病院・消化器内科), 吉田 俊明(済生会新潟第二病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】IL-28B(rs8099917)SNPは,Peg-IFN/RBV並びにPeg-IFN/RBV/TVR 3剤併用療法の重要な治療効果予測因子として位置づけられつつある.Major alleleの際には治療の効果が期待されるが,minor alleleの場合には治療効果が劣ると考えられている.今回,当科で3剤併用療法を行ったIL-28B minor症例を解析し治療効果に寄与する因子について検討した.【対象と方法】3剤併用療法を行った9例(全例IL-28B TG)を対象として,前治療歴,core 70,91アミノ酸変異,薬剤アドヒアランスと治療効果について検討した.【結果】年齢は51-77歳(中央値60歳).男女比は5/4.前治療歴はrelapser/partial responder/breakthrough/null responder/naïve:2/1/1/3/2.core 70 wild/mutant:4/4,core 91 wild/mutant:6/2.平均薬剤アドヒアランスRBV:69.7%,TVR:87.5%.治療成績は9例中5例が治療開始2週時点でHCV-RNA陰性化し,9例中9例がRVR,EVR,ETRを達成した.治療終了後12週では1例のみ再燃がみられ,8例はSVR12を達成した.core70,91変異別ではcore 70 mutantの4例中1例,core 91 mutantの2例中1例がnon-SVR12で,他はいずれもSVR12であった.前治療結果別ではnull responderの3例中1例のみがnon-SVR12であった.【結論】core 70 mutant症例,前治療null responder症例を検討すると,前治療でのウイルス学的反応および3剤併用治療での初期効果が治療効果に関連する可能性が示唆された.IL-28B minorかつcore 70 mutant,あるいは前治療null responderでは治療待機が示唆されているものの,当科での成績からは治療待機該当症例でも3剤併用療法により高い治療効果が得られており,発癌リスクの高いような症例には個々の治療反応性を考えながら,3剤併用治療を試みてもよいと考えられた. |
索引用語 | 3剤併用療法, IL-28B |