セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
C型肝炎-治療8
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タイトル |
肝P-82:高齢者C型慢性肝炎に対する3剤併用療法およびPEG/RBV療法の比較検討
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演者 |
石井 元(市立秋田総合病院・消化器・代謝内科) |
共同演者 |
中根 邦夫(市立秋田総合病院・消化器・代謝内科), 小松 眞史(市立秋田総合病院・消化器・代謝内科) |
抄録 |
【目的】TVR/PEGα2b/ RBV3剤併用療法は治療期間も短く高い治癒率が期待される.しかし高齢者における3剤併用療法の治療効果及び安全性は未だ確立しておらず,治療効果及び安全性についてPEG/RBV療法と比較検討した.【方法】当院において高齢者(66歳以上)のC型慢性肝炎(genotype 1b)に対し3剤併用療法を行った12例(TVR群)およびPEG/RBV療法を行った43例(PEG/RBV群)を対象とした.TVR群は年齢70.8歳HCV-RNA 6.4logIU/L初回/再燃/無効4/5/3例IL28B(SNPs)major/hetero 9/3例core領域aa70 wild/mutant 3/9例Hb 13.1g/dl血小板14.8万/μlTVR初回2250mg/1500mg 6/6例であった. PEG/RBV群は年齢70.7歳HCV-RNA 6.0logIU/LHb 12.9g/dl血小板14.9万/μlであった.TVR群PEG/RBV群2群間での治療効果,副作用につき検討した.【成績】TVR群のHCV-RNA陰性化率は1W/2W/4W/8W/12W/24W/28W=0/42/92/100/100/100/100%であり48W経過した症例は2例ともSVRであった.PEG/RBV群の成績はSVR32.6%(14/43)再燃25.6%(11/43)無効41.9%(18/43)であり,TVR群で高い治療効果が得られた.治療中止はTVR群で25%(3/12,貧血1例急性膵炎1例食欲不振1例) PEG/RBV群で4.7%(2/43,てんかん1例皮疹1例)であり,TVR群で皮疹が66.7%(8/12)でみられgrade3が1例であった. Hb減少量はTVR群=4W/8W/12W/24W=2.2/3.6/3.6/2.6g/dl,PEG/RBV群=4W/8W/12W/24W/48W=1.8/2.3/2.6/2.4/2.2g/dlで, TVR群にて8Wで有意にHbが減少した.TVR初回量別Hb減少量は2250mg=4W/8W/12W/24W=2.5/4.0/4.3/3.0g/dl,1500mg=4W/8W/12W/24W=1.9/3.2/2.9/2.3g/dlで,1500mg投与でHb減少が軽減する傾向があった.血小板減少量はTVR群=4W/8W/12W/24W=1.9 /1.5 /2.1 /0.6 万/μl,PEG/RBV群=4W/8W/12W/24W/48W=1.6/2.6/2.6/3.0/3.1万/μlでTVR群にて24Wで血小板減少量が有意に少なかった.【結論】高齢者における3剤併用療法はPEG/RBV療法と比し高率なHCV-RNA陰性化が達成でき, TVR初期投与量減量や経過観察を行うことで比較的安全に治療を行うことができると思われる. |
索引用語 |
C型慢性肝炎, テラプレビル |