セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)C型肝炎-治療9 |
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タイトル | 肝P-85:PEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法における腎機能障害の機序解明 |
演者 | 大野 香織(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学) |
共同演者 | 井戸 章雄(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 熊谷 公太郎(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 伊集院 翔(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 豊倉 恵理子(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 椨 一晃(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 小田 耕平(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 大重 彰彦(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 今中 大(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 馬渡 誠一(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 玉井 努(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 森内 昭博(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 宇都 浩文(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 桶谷 眞(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学), 坪内 博仁(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 【背景・目的】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対する3剤併用療法では,有害事象として腎機能障害がみられるが,その発症機序は未だ明らかとなっていない.今回我々は当科における3剤併用療法の現況を明らかにし,腎機能障害の発症機序についても検討した.【対象・方法】当科において,HCV genotype 1,高ウイルス量(HCV-RNA>5logIU/ml)の症例に対して3剤併用療法を導入した42例を対象とし,下記の項目について検討した.1)臨床背景,2)HCV消失率(前治療効果別・IL28B遺伝子多型別),3)主な有害事象の頻度,4)治療中のeGFR低下率と尿細管障害マーカー(尿中β2ミクログロブリン・尿中N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(N-acetyl-β-D-glucosaminidase:NAG))の関係【結果】1) 平均年齢57.6歳,男性/女性=20例/22例,初回/再燃/無効=23例/9例/10例,テラプレビル投与量2250mg/1500mg/1000mg = 12例/28例/2例,IL28B TT/TGorGG (n=41) = 24例/17例,ITPA CC/CAorAA (n=32) = 22例/10例であった.2) 42例中,治療開始から24週以上観察できている症例は35例で,うち10例が中止しており,完遂率は71%(25/35),全体のSVR4は85.7%であった.SVR4は前治療効果別では初回例が87.5%,再燃例が100%,無効例が75.0%,IL28B遺伝子多型別ではTTで100%,TG/GGで57.1%であった.3) 主な有害事象は皮膚症状が45%(19例),貧血(Hb<10g/dl)が52%(22例),腎機能障害(eGFR<50ml/min/1.73m2)が24%(10例)といずれも高頻度にみられた.4) eGFRは治療開始1週目までに20%程度低下し,尿中β2ミクログロブリンは3日目をピークとし,尿中NAGは7日目まで上昇した.【考察】皮膚症状,貧血,腎機能障害などの有害事象の頻度は高く,腎機能障害は尿細管障害が主病態と考えられた. |
索引用語 | テラプレビル, 腎機能障害 |