セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-その他

タイトル 肝P-114:

三剤併用療法における薬剤師外来の有用性の検討

演者 四十物 由香(日立製作所日立総合病院・薬務局)
共同演者 鴨志田 敏郎(日立製作所日立総合病院・内科), 佐々木 翔一(日立製作所日立総合病院・内科), 竹内 千尋(日立製作所日立総合病院・内科), 遠藤 壮登(日立製作所日立総合病院・内科), 綿引 隆久(日立製作所日立総合病院・内科), 大河原 悠(日立製作所日立総合病院・内科), 大河原 敦(日立製作所日立総合病院・内科), 柿木 信重(日立製作所日立総合病院・内科), 平井 信二(日立製作所日立総合病院・内科), 丸山 常彦(日立製作所日立総合病院・外科), 岡 裕爾(日立製作所日立総合病院・内科)
抄録 C型慢性肝炎治療はテラプレビルを含む三剤併用療法の登場で短期間で高い有効率が得られるようになった.しかし,併用禁忌薬の多さ,重篤な皮疹や貧血,高尿酸血症,食欲不振などの副作用対策,減量や休薬基準が複雑であるなど導入する際のハードルも高い.【目的】三剤併用療法導入前に肝臓専門医,皮膚科専門医,看護師,薬剤師がチームを結成し安全で確実な三剤併用療法導入及び運用のための服薬モニタリングレポートを作成,薬剤師外来で運用を行いアウトカムを評価する.【方法】肝臓専門医,皮膚科専門医,看護師,薬剤師がチームテラプレビルを組織し,それぞれの専門的立場から情報収集を行い三剤併用療法に対し1)治療前の治療効果及び副作用説明2)併用禁止薬チェック及び適正確認3)肝炎医療費助成申請4)入院時の服薬指導,生活指導4)投与初期から外来治療完了までの副作用チェック5)皮疹グレードに合わせた支持療法や皮膚科受診提案6)採血結果に沿った減量・休薬提案を服薬モニタリングレポートに一元化しチェックシートですべてチェック可能とし治療中は継続した.これらのチェックは薬剤師外来で行った.外来治療時は医師診察前にチェックし副作用対策,減量や休薬の提案を行った.【成績】30例使用時点の解析では,治療中断は5例(16.7%)と国内第三相試験(34.1%)の半数であった.治療を完遂した中で治癒(SVR)確認時期を過ぎた17例は全例でSVRが得られている.薬剤師外来からの提案は342/356件(96.1%)が受け入れられている.【結論】管理が難しい薬剤や新規治療法導入には各職種が専門性を生かして活動するチーム医療が重要である.治療中断が減り治療成績が向上しているのは適切な副作用対策によるアドヒアランスの向上のためと考えられ薬剤師外来は有用である.
索引用語 テラプレビル, 三剤併用療法