セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

NAFLD・NASH3

タイトル 肝P-137:

当院における肝障害を有する糖尿病患者についてNASHの検討

演者 佐藤 慎哉(ベルランド総合病院・消化器内科)
共同演者 三谷 誠一郎(ベルランド総合病院・消化器内科), 廣瀬 哲(ベルランド総合病院・消化器内科), 大倉 康志(ベルランド総合病院・消化器内科), 長谷川 義展(ベルランド総合病院・消化器内科), 伯耆 徳之(ベルランド総合病院・消化器内科), 安 辰一(ベルランド総合病院・消化器内科)
抄録 【背景】近年,糖尿病患者の13.3%が肝疾患によって死亡することが日本糖尿病学会から報告された.また,糖尿病患者は非糖尿病患者に比べ,NAFLD/NASHを高頻度に合併し肝細胞癌の発生率が高いことが知られている.今回我々は当院で肝障害を有する糖尿病患者においてのNASHをどの程度合併しているかについて検討した.【対象】2011年12月から2013年1月までの間に当院通院中の糖尿病患者でALT>30U/lの肝障害を有し肝生検施行した30例について検討した.平均年齢56.2±12.4歳,男:女は13:17,糖尿病罹患期間は6.3±6.9年であった.検討項目は肝組織,BMI,HbA1c,ALT,血小板,フェリチン,P-3-P,4型コラーゲン7S,ヒアルロン酸とした.【結果】肝組織はMatteoni分類でNAFLD群10例(class1:2例,class2:8例),NASH群20例(class3:12例,class4:8例)であった.NASH群の方がNAFLD群より血小板は有意に低く,4型コラーゲン7Sは有意に高かった.(NASH/NAFLD,血小板:18.9±4.9万/27.5±4.1万/μg,4型コラーゲン7S:5.6±1.3/4.2±0.6ng/ml)【まとめ】肝障害を有する糖尿病患者のうち66.7%がNASHを合併していた.NASH拾い上げのためにNAFLD全例に肝生検施行するのは困難であるが血小板,4型コラーゲン7Sの値を参考にして肝生検検討すべきと考えられた.
索引用語 NASH, 糖尿病