セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)NAFLD・NASH5 |
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タイトル | 肝P-148:NAFLD/NASH,およびNASH-HCCにおける酸化ストレスマーカーd-ROMsの意義 |
演者 | 藤原 直人(東京大・消化器内科) |
共同演者 | 建石 良介(東京大・消化器内科), 榎奥 健一郎(東京大・消化器内科), 近藤 真由子(東京大・消化器内科), 佐藤 雅哉(東京大・消化器内科), 南 達也(東京大・消化器内科), 三神 信太郎(東京大・消化器内科), 内野 康志(東京大・消化器内科), 淺岡 良成(東京大・消化器内科), 近藤 祐嗣(東京大・消化器内科), 吉田 晴彦(東京大・消化器内科), 小池 和彦(東京大・消化器内科) |
抄録 | 【目的】酸化ストレスは単純性脂肪肝からNASHへの2nd hitとしてのみならず発癌の重要な因子として認識されている.血清活性酸素の代謝物であるヒドロペルオキシドを測定するdROMsを用いて,NAFLD/NASH,NASH-HCC患者の血清酸化ストレスを検討した.【方法】当院で2012年12月から2013年3月までにNASHを疑い肝生検を施行した25人(NAFLD群:年齢52.4±16.8才,男性17人)と治療目的で入院したNASH-HCC患者10人(HCC群:76.7±4.3才,男性5人),および健常者12人(健常群:年齢 32.6±3.1才,男性7人)を対象にdROMsを測定した.NAFLD群で性別・年齢・体重・BMI・血清学的検査(ALB,PT,AST,ALT,GGT,ALT,TB,血小板,空腹時血糖,hsCRP,T-Chol,TG,LDL,HDL,フェリチン)とdROMsの相関を検討した.NAFLD群の中でNAFLD activity score (NAS),およびその構成因子Fibrosis,Steatosis,Inflammation,BallooningのスコアとdROMsの関係を横断的に検討した.【結果】dROMsは健常群385±35.5,NAFLD群435.8±85.4,HCC群519±110で有意に上昇していた(P=0.003 by Jonckheere-Terpstra検定).Spearman検定を用いてdROMsと相関を調べると空腹時血糖(rho=0.44, P=0.023),HDL(rho=0.46, P=0.014)で正の相関が見られ,TG(rho=-0.40, P=0.04)と負の相関が見られた.dROMsはNAS(≧5 vs. <5:445.4 vs. 420.1, P=0.52),Fibrosis(Stage 3 or 4 vs. <Stage 3:432.8 vs. 445.4,P=0.73),Inflammation(2 vs. 0 or 1:431.7 vs. 449.8,P=0.50)では差が見られなかったが,Steatosisが軽度であるほど有意に高く(0 or 1 vs. 2:467.5 vs. 394.3,P=0.048),Ballooningが高度であるほど高い傾向を認めた(2 vs. 0 or 1:467.8 vs. 413.6,P=0.09).【結論】血清酸化ストレスは発癌症例では高値となっている.dROMsはNASのSteatosis,Ballooning因子の予測因子として有用な可能性がある. |
索引用語 | NASH, 酸化ストレス |