セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
肝硬変・肝線維化1
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タイトル |
肝P-162:SOD1変異による肝星細胞活性化増強とTGF-βシグナルとの関連
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演者 |
青山 友則(順天堂大・消化器内科) |
共同演者 |
内山 明(順天堂大・消化器内科), 柳沼 礼子(順天堂大・消化器内科), 福原 京子(順天堂大・消化器内科), 今 一義(順天堂大・消化器内科), 山科 俊平(順天堂大・消化器内科), 鈴木 聡子(順天堂大・消化器内科), 池嶋 健一(順天堂大・消化器内科), 渡辺 純夫(順天堂大・消化器内科) |
抄録 |
肝星細胞(HSC)の活性化制御は肝線維化進展阻止に重要である.我々はSuperoxide dismutase 1(SOD1)の変異がNADPHオキシダーゼ(NOX)1およびNOX4の過剰活性を誘導し,Reactive Oxidative Species(ROS)産生増強を経てHSCが活性化することを示し,SOD1-NOX1-NOX4の相互関係がHSC活性化に重要であることを報告した.一方,NOX4はTGF-βシグナルの下流にも位置するが,HSCにおけるTGF-βシグナルとSOD1変異との関連については不明である.今回,我々はリコンビナントTGF-β(rTGF-β)を用いて検討を行った.[方法] 野生型(WT), 変異SOD1(SOD1mu)およびNOX1ノックアウト(NOX1KO)マウスよりHSCを単離しrTGF-βまたはアンギオテンシンII(AngII)刺激下の線維化関連因子およびNOXの発現をRT-PCRにて測定した.また,NOX1/4阻害剤を添加し同様な検討を行った.一方,SOD1mu,WTに対し四塩化炭素による肝線維化モデルを作成した.一部のマウスに対しNOX1/4阻害剤を合わせて投与した.肝線維化,炎症性変化を評価した.[結果] rTGF-βまたはAngII刺激にてSOD1mu HSCではcollagen α1(I), NOX4の発現がWT HSCと比較し有意に増強したが,NOX1/4阻害剤によりNOX1/4阻害剤添加WT HSCと同等なレベルまで減弱した.一方,NOX1KO HSCではWT HSCと比較しAngII刺激下のcollagen α1(I), NOX4の発現が有意に減弱したが,rTGF-β刺激下ではこれらの発現減弱を認めず有意な差を認めなかった.肝線維化,炎症性変化はWTと比較しSOD1muで有意に増悪したが,NOX1/4阻害剤によりNOX1/4阻害剤を投与されたWTと同等なレベルまで改善した.[考察・結語]HSCにおけるNOX4発現増強は,AngII刺激下ではNOX1依存性であるが,rTGF-β刺激下ではNOX1非依存性であった.しかし,SOD1変異によるHSC活性増強はAngIIおよびrTGF-βのいずれの刺激によっても認めることから,SOD1変異によるHSC活性化ではNOX4が極めて重要であることが示唆された. |
索引用語 |
肝星細胞, NADPHオキシダーゼ |