セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)肝不全・栄養療法1 |
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タイトル | 肝P-171:食道静脈瘤治療前後の栄養状態に関する肝予備能別検討 |
演者 | 坂井 良行(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)) |
共同演者 | 由利 幸久(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 楊 和典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 石井 昭生(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 高島 智之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 會澤 信弘(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 一也(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 池田 直人(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 田中 弘教(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 恵典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 榎本 平之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 齋藤 正紀(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 今西 宏安(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 飯島 尋子(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 西口 修平(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)) |
抄録 | 【目的】内視鏡的食道静脈瘤硬化術(EIS)および結紮術(EVL)は食道静脈瘤の予防的治療として確立されているが,治療にあたり食餌が制限されるため栄養状態が悪化することが予想される.今回,内視鏡的食道静脈瘤治療前後の栄養状態に関して,child分類別に身体測定値,エネルギー代謝,蛋白代謝,耐糖能について検討した.【方法】2008年4月から2012年8月までの期間における内視鏡的食道静脈瘤治療患者92例を対象とした.身体測定,間接熱量計,血液検査にて,身体測定(体重,BMI),エネルギー代謝(REE/BMR,npRQ),蛋白代謝(RBP,preALB,ALB,BTR),耐糖能(早朝血糖,IRI,HOMA-R)についてを,child分類別に検討した.観察開始時をday0とし,内視鏡治療をday0,7,14に行う.各々の治療日に栄養評価を行い,その変動を検討した.【結果】全92症例のうちchildA群が52症例,childB群が39症例,childCが1症例であった.身体測定値について,体重,BMIはchildA群およびchildB群とも低下を認めた.npRQは,childA群において維持されていたが,childB群においては,治療前と比較して有位に低下していた.ただし,治療後よりBCAA高含有経腸栄養剤を投与していた40症例については,npRQはchildA群において治療前後で有意な上昇,childB群においては維持されていた.蛋白代謝についてはchildA群およびchildB群では有位差は認めなかった.耐糖能については,childA群およびchildB群では有位差は認めなかった.【結論】内視鏡的食道静脈瘤治療後はchildA群およびchildB群とも体重およびエネルギー代謝を中心に悪化する傾向を認めたが,childB群においてより悪化する可能性が示唆された.しかしBCAA高含有経腸栄養剤投与により,childA群およびchildB群において,エネルギー代謝悪化を回避できる可能性が示唆された. |
索引用語 | 食道静脈瘤, 栄養 |