セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

肝不全・栄養療法2

タイトル 肝P-178:

経口BCAA顆粒製剤内服による耐糖能異常改善の検討

演者 高木 章乃夫(岡山大・消化器・肝臓内科)
共同演者 詫間 義隆(倉敷中央病院・消化器内科), 守本 洋一(倉敷中央病院・消化器内科), 守屋 昭男(三豊総合病院・内科), 竹内 康人(岡山大・消化器・肝臓内科), 川上 万里(岡山済生会総合病院・内科), 藤岡 真一(岡山済生会総合病院・内科), 岩堂 昭太(広島市民病院・内科), 坂口 孝作(福山市民病院・内科), 高口 浩一(香川県立中央病院・肝臓内科), 萩原 宏明(岡山大・消化器・肝臓内科), 高山 裕基(津山中央病院・内科), 山本 和秀(岡山大・消化器・肝臓内科)
抄録 【目的】肝硬変による耐糖能異常に加えて糖質・脂肪の多い欧米スタイルの食事の流通により耐糖能異常の悪化症例は増加傾向である.また,耐糖能異常は発癌リスクとして認められており,発癌予防の意味も含めて耐糖能異常管理は重要性を増している.経口BCAA製剤の内服は肝硬変患者の栄養状態改善に重要な働きを持つ.その内服方法については長時間絶食による蛋白異化防止のため就寝前投与が推奨されているが,カロリーの少ないBCAA顆粒の内服方法による効果・耐糖能異常に対する相違についての報告は十分にはない.今回我々は経口BCAA顆粒製剤(リーバクト)の分3内服と朝1包就寝前2包の分2内服による低アルブミン血症及び耐糖能異常改善効果につき前向き無作為化比較試験を行った.18例終了時点での中間解析結果を報告する.【方法】分3内服(分3群)8例,分2内服(分2群)10例のアルブミン,HOMA-IRを12週間経過観察し,改善状態につき検討した.【成績】開始前アルブミン値は(分3群)3.4g/dl,(分2群)3.1g/dl,HOMA-IRは(分3群)4.06,(分2群)5.05であった.12週後はアルブミン値(分3群)3.5g/dl,(分2群)3.4g/dl,HOMA-IR(分3群)3.87,(分2群)5.27であった.有意差は認めないがアルブミンは両群で改善傾向を示し,HOMA-IRは分3群で改善傾向を示した.【結論】経口BCAA顆粒の内服方法によってアルブミンの改善の程度に有意な差異は認めなかった.耐糖能異常については分3群の方が改善される可能性があり,更に症例数を増やして解析が必要である.
索引用語 BCAA, 肝硬変