セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)原発性肝癌-診断2 |
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タイトル | 肝P-200:肝細胞癌診断のためにはどの腫瘍マーカーの組み合わせが有効か? |
演者 | 杉山 由晃(大垣市民病院・消化器内科) |
共同演者 | 熊田 卓(大垣市民病院・消化器内科), 桐山 勢生(大垣市民病院・消化器内科), 谷川 誠(大垣市民病院・消化器内科), 久永 康宏(大垣市民病院・消化器内科), 豊田 秀徳(大垣市民病院・消化器内科), 金森 明(大垣市民病院・消化器内科), 北畠 秀介(大垣市民病院・消化器内科), 多田 俊史(大垣市民病院・消化器内科), 新家 卓郎(大垣市民病院・消化器内科), 伊藤 隆徳(大垣市民病院・消化器内科), 長谷川 綾平(大垣市民病院・消化器内科), 安藤 祐資(大垣市民病院・消化器内科), 山本 健太(大垣市民病院・消化器内科), 田中 達也(大垣市民病院・消化器内科), 田中 純子(広島大・統合健康科学) |
抄録 | 【目的】高感度AFP-L3分画の測定が可能となり肝細胞癌(HCC)における診断能の向上が期待されている.今回我々は従来の腫瘍マーカーであるAFPとDCP(des-gamma-carboxy prothrombin)とのどの組み合わせが適しているかの検討を多変量解析を用いて行った.【方法】対象は1994年から2007年の間に経験し保存血清が得られかつ検査データおよび予後の情報が得られた806例(HCC362例,肝硬変295例,慢性肝炎149例)である.年齢は67歳(16~92歳),男性501例,女性305例,成因はB型138例,B+C型20例,C型517例,NBNC型121例であった.これらをDelongの論文(Biometrics, 1988)の方法を用いてcombination assayによるAUC(area under curve)を算定しどの組み合わせが有効かについて検討した.なおAFP20ng/mL以下の606例に関しても同様の検討を行った【成績】全症例での検討ではAUCはAFP,AFP-L3,DCP,AFP+AFP-3,AFP+DCP,AFP-L3+DCP,AFP+AFP-3+DCPでそれぞれ0.7360(0.6998-0.7693),0.7149(0.6803-0.7472),0.7118(0.6773-0.7475),0.7494(0.7140-0.7817),0.7397(0.7125-7737),0.7888(0.7550-0-8191),0.7918(0.7582-0.8219)で3にと組み合わせが最もよく次いでAFP-L3+DCPであった.AFP20ng/mL以下の症例の検討ではAFP-L3,DCP,AFP-L3+DCPでそれぞれ0.7020(0.6641-0.7373),0.6494(0.6497-0.7359),0.7804(0.7406-0.8156)であった.【結論】各種腫瘍マーカーの診断能について検討したところ3者の組み合わせが最も良好で,AFP20ng/mL以下の症例でもAFP-L3+DCP組み合わせは有用性を認めた. |
索引用語 | AFP-L3, DCP |