セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

原発性肝癌-局所治療4

タイトル 肝P-228:

経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)困難病変の検討

演者 後藤 亨(大森赤十字病院・消化器内科)
共同演者 須藤 拓馬(大森赤十字病院・消化器内科), 河野 直哉(大森赤十字病院・消化器内科), 芦苅 圭一(大森赤十字病院・消化器内科), 関 志帆子(大森赤十字病院・消化器内科), 鶴田 晋佑(大森赤十字病院・消化器内科), 天野 由紀(大森赤十字病院・消化器内科), 高橋 昭裕(大森赤十字病院・消化器内科), 千葉 秀幸(大森赤十字病院・消化器内科), 太原 洋(大森赤十字病院・消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院・消化器内科), 諸橋 大樹(大森赤十字病院・消化器内科), 西郡 修平(横浜市立大・消化器内科), 浜中 潤(横浜市立大・消化器内科), 守屋 聡(横浜市立大・消化器内科), 京 里佳(横浜市立大・消化器内科), 石井 寛裕(横浜市立大・消化器内科), 川並 義也(富士フイルム健康管理センター・内科), 横山 知子(富士フイルム健康管理センター・内科), 志和 忠志(富士フイルム健康管理センター・内科)
抄録 【目的】2cm以下の肝癌に対するRFAは,その焼灼範囲を考えれば1回の施行で治療可能だが実際には複数回の治療が必要な場合も存在する.今回それらについて検討した.【方法】平成11年9月から25年2月までに施行したRFAのうち2cm以下の905病変(HCC701病変,meta207病変)を対象にした.3回以下で壊死達成したものを通常群,4回以上のものを困難群とし,部位,大きさ,人工腹水使用頻度,時期について検討した.なお時期は造影エコー導入以前の平成21年までを前期,それ以降を後期とした.次に技量が向上した後期の困難例について要因を検討した.【成績】通常群は884病変で,困難群は24病変であった.両群に,背景,時期,術者,人工腹水使用に差はなかったが,困難群は有意に大きく(通常群13.7±3.5mm,困難群15.5±3.6mm p<0.05),S2,7の割合が高かった(約8%).再発率は通常群は9.9%であったのに対し困難群は25%と有意に多かった(p<0.05).次に後期の困難例13例の検討では,造影エコーを活用し得た例はなかった.追加治療の理由は病変とは違う部位を治療したもの(誤認例)が5例,十分なmarginを獲得できなかったもの(不足例)が8例で両者に部位や,脈管や他臓器との関係,穿刺距離,術者に有意な差は認めなかったが,不足例は有意に大きく(不足例17.7±3.3mm,誤認例11.2±1.3mm p<0.01),B-modeでの認識が困難(不足例1例のみだが,誤認例は5例全て認識できず)であった.再発は不足例では認めなかったが,誤認例では2例に認めた.【結論】小病変に対するRFAでは,B-modeで描出困難な病変への治療とmarginの獲得不良の克服が課題と考えられた.
索引用語 RFA困難, 肝癌