セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
原発性肝癌-分子標的治療2
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タイトル |
肝P-237:進行肝細胞癌に対するソラフェニブ治療前後の超音波所見の比較
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演者 |
塩澤 一恵(東邦大医療センター大森病院・消化器内科DELIMITER済生会横浜市東部病院・消化器内科) |
共同演者 |
渡邉 学(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 池原 孝(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 松清 靖(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 松井 哲平(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 金山 政洋(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 石井 耕司(東邦大医療センター大森病院・消化器内科), 牧野 博之(済生会横浜市東部病院・消化器内科), 住野 泰清(東邦大医療センター大森病院・消化器内科) |
抄録 |
【目的】非造影超音波(US)およびソナゾイド造影超音波(CEUS)を用いて進行肝細胞癌に対するソラフェニブ(So)治療前後の画像所見の変化について検討した.【対象と方法】 So治療前および治療4週以内にUSおよびCEUSを施行することができた17例を対象とした.USにて経過観察が可能な一結節を対象として治療前,治療4週以内に同じ撮像条件で画像評価を行なった.USにて対象結節の最大径・結節全体のechotextureの変化,結節内壊死の有無を治療前後で比較した.最大径は10%以上の増減を有意とした.Re-injection methodによりソナゾイド0.5ml静注後,結節内壊死の有無およびMicro Flow Imaging(MFI)を観察し治療前後で比較した.MFIによる腫瘍内の血管構築は微細均一な脈管のみ(Fine;F),腫瘍血管が認識可能(Vascular;V),太い腫瘍血管を含み不規則な形態(Irregular;I)に分類した.得られた結果を対象結節のCT所見と比較した.対象となる結節は1結節であるが,便宜上,CT所見の治療効果判定にはmRECIST基準を適用した.【結果】 全17例中PR8,SD2,PD7例であった.USで最大径が増大した症例は5例(PR1,PD4),不変であった症例は10例(PR5,SD2,PD3),縮小した症例はPR2例,echotextureの変化を認めた症例は3例(PR2,PD1)であった.CEUSで壊死を認めた症例は6例(PR5,PD1)で,その中でUSでも壊死が確認できた症例はPR3例であった.MFIは,PR例でVからFが3,Fで不変が2,Fで不変だが粗になったものが3例であった.PD例ではFで不変が2,FからVが2,VからIが2例であった.PR例でも増大する症例があり,echotextureの変化を認めた3例中2例は壊死を認めず,MFIの変化を有する症例であった.MFIはPR例ではVからF,Fで不変,Fで粗に変化する傾向があった.PD例ではF,V,Iへと変化する傾向があった.【結語】CEUSにおける結節内壊死や血管構築の評価はSoの治療評価につながる可能性が示唆された. |
索引用語 |
肝細胞癌, ソラフェニブ |