セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
原発性肝癌-その他1
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タイトル |
肝P-249:進行肝細胞癌に対する肝動注化学療法の治療成績と予後因子について
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演者 |
宮木 大輔(広島大病院・消化器・代謝内科) |
共同演者 |
小林 知樹(広島大病院・消化器・代謝内科), 福原 崇之(広島大病院・消化器・代謝内科), 苗代 典昭(広島大病院・消化器・代謝内科), 河岡 友和(広島大病院・消化器・代謝内科), 平松 憲(広島大病院・消化器・代謝内科), 相方 浩(広島大病院・消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大病院・消化器・代謝内科) |
抄録 |
【背景・目的】脈管侵襲陽性あるいはTACE不応の進行肝癌に対するリザーバー肝動注化学療法(HAIC)において治療成績と予後因子について検討しHAICの適応と限界について考察した.【対象・方法】対象は2012年9月までにHAICを行った314例のうちChild Pugh(CP) score7点以下かつ経過中のソラフェニブ治療歴のない226例.肝外転移有り171例,無し55例.年齢中央値67歳,男性/女性193/33.HBV/HCV/NBNC:56/120/52例.Child Pugh score5/6/7点:105/77/44例.Vp0/2/3/4:62/48/62/54例.治療前AFP 654.3ng/ml,DCP 2348mAU/ml(中央値).IFN/5FU:FP=138:88例について治療成績,予後因子について解析した.【成績】全症例の奏功率28.8%,MST8.0ヶ月.MST: CR,PR,SD,PD:109.0,18.2,9.1,4.1ヶ月.生存に寄与する因子は,奏効(HR4.358, 95%CI3.053-6.223)Child A (HR2.010,95%CI1.411-2.864), PS0(HR1.802,95%CI1.274-2.548),肝外転移なし(HR1.710,95%CI1.125-2.405),AFP<1000(HR1.735,95%CI1.295-2.325).CPAかつ肝外転移なしの138例での治療開始前の生存に寄与する因子は,PS0(HR1.982,95%CI1.168-3.362),TACE不応なし(HR1.866,95%CI1.267-2.749),AFP<1000 (HR1.806,95%CI1.238-2.635),腫瘍占拠率<50%(HR1.660,95%CI1.099-2.508),血小板<15万(HR1.578,95%CI1.055-2.361) ,奏効に寄与する因子は,腫瘍占拠率<50%(HR3.380,95%CI1.111-10.28),TACE不応なし(HR3.068,95%CI1.324-7.110),血小板<15万(HR2.996,95%CI1.064-8.438),HCV抗体陽性(HR2.681,95%CI1.129-6.367)であった. 門脈腫瘍栓(Vp) 別の奏効率,MSTはVp0-2:Vp3/4=33.3%:29.0%,14.3ヶ月:9.6ヶ月(P=0.26)と有意差は認められなかった.【結語】脈管侵襲陽性,TACE不応進行肝癌に対するHAICにおいて,肝予備能と肝外転移は独立予後因子であった.CPA,転移非合併例において,Vpの進展度は予後因子とならないが,TACE不応は奏効および予後不良因子となる. |
索引用語 |
進行肝癌, 肝動注化学療法 |