セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)その他の肝腫瘍・肝占拠性病変 |
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タイトル | 肝P-275:肝のう胞に対するオレイン酸モノエタノールアミン注入療法の検討 |
演者 | 田北 雅弘(近畿大・消化器内科) |
共同演者 | 有住 忠晃(近畿大・消化器内科), 北井 聡(近畿大・消化器内科), 井上 達夫(近畿大・消化器内科), 矢田 典久(近畿大・消化器内科), 萩原 智(近畿大・消化器内科), 南 康範(近畿大・消化器内科), 上嶋 一臣(近畿大・消化器内科), 西田 直生志(近畿大・消化器内科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科) |
抄録 | 目的肝のう胞治療の目的は肝容積を減少させ,肝腫大による腹部膨満や腹痛などの圧迫症状を軽減あるいは消失させることである.内科的治療法としてのう胞内容穿刺吸引,肝動脈塞栓術,外科的治療としてのう胞開窓術,肝切除術,肝移植があるが,その選択についての明確なコンセンサスは得られていない.当科では1999年より肝のう胞に対してオレイン酸モノエタノールアミン注入療法を導入しその有効性は報告してきた.今回さらに症例を追加し,治療効果について検討した,対象1999年1月から2011年6月まで肝のう胞に対するEO注入療法を施行した22人(平均年齢 65.2歳,男性5人,女性17人)を検討した.方法エコーガイド下に肝のう胞を穿刺し,7Fr Pigtailカテーテルを留置した.その後のう胞内容を吸引したのち,EOを注入し24時間クランプした.その後カテーテルを開放し,再度内容を吸引したのち抜去した.治療後ののう胞の大きさを計測し経過を追跡した.結果観察期間中央値は24.5箇月(1-141ヶ月)で平均縮小率は93%であった.偶発症は1例で退院後1週間で肝膿瘍をきたし,ドレーン留置及び抗生剤投与を要した.それ以外は軽度の腹痛が数例に認められたが,いずれも経過観察にて軽快した.結語肝のう胞に対する穿刺治療として,EO注入療法は良好な結果であった.さらなる症例の蓄積が必要である. |
索引用語 | 肝のう胞, EO注入療法 |