セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

B型肝炎-治療4

タイトル 肝P-290:

ラミブジンとアデホビル併用療法におけるA181T/V耐性の意義

演者 中島 知明(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科))
共同演者 小関 至(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 髭 修平(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 木村 睦海(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 荒川 智宏(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 桑田 靖昭(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 大村 卓味(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 佐藤 隆啓(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 狩野 吉康(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科)), 豊田 成司(札幌厚生病院・3消化器科(肝臓科))
抄録 【背景と目的】rtA181T/V耐性はラミブジン(LAM)による耐性出現時に検出されるminer mutationであるが,この変異はアデホビル(ADV)にも交叉耐性を示すため,ADV併用後の抗ウイルス効果を減弱させる可能性が指摘されている.当院においてLAM耐性出現後に,LAMとADV併用療法 (L+A療法)を行った症例において,LAM耐性時の血清より,rtA181T/Vを含む薬剤耐性を検出し,その後の抗ウイルス効果についてretrospectiveに検討した.【対象と方法】L+A療法 100例を対象とした.LAM耐性は,rt180,rt204の変異,ADV耐性はrt236の変異,ETV耐性はrt184,rt202,rt250の変異と定義し,LAM耐性検出時の保存血清を用いて,PCR-invader法で薬剤耐性を検出し,薬剤耐性別にADV併用後の抗ウイルス効果を検討した.【成績】1) LAM耐性検出時の血清の検索では,64例はLAM耐性のみ,13例でLAM耐性に加えてrtA181T/V耐性,23例でLAM耐性に加えてETV耐性を検出した.rt236の変異例は認めなかった.2) LAM耐性のみ検出された64例とrtA181T/VあるいはETV耐性が検出された36例のADV併用後のHBV DNA3log copies/ml (以下単位略)未満の割合は,それぞれ,投与1年で71.8%,55.6%,2年で84.1%,74.2%,3年で93.2%,77.4%,4年で97.9%,80.0%,5年で95.3%,85.7%と,多剤耐性を示した36例で低率であった.3) rtA181T/Vが検出された13例とETV耐性が検出された23例のADV併用後のHBV DNA3log未満の割合は,それぞれ,投与1年で46.2%,60.9%,2年で66.7%,77.8%,3年で66.7%,84.2%,4年で66.7%,88.9%,5年で72.7%,94.2%と,rtA181T/V検出例で低率であった.【結論】 LAM耐性検出時に36例(36%)でLAM以外の薬剤耐性が検出された.これら多剤耐性例では,LAM単独耐性例と比して,L+A療法の抗ウイルス効果が不良であった.LAMにもADVにも耐性となり得るrtA181T/V検出例は,ADV併用後の反応性が特に不良であり,注意を要する変異と考えられた.
索引用語 B型慢性肝疾患, 核酸アナログ