セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
C型肝炎-治療17
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タイトル |
肝P-309:当院におけるC型肝炎に対する3剤併用療法のSVR率および治療前後のフィブロスキャン測定値の推移に関する検討
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演者 |
三上 繁(キッコーマン総合病院・内科) |
共同演者 |
若松 徹(キッコーマン総合病院・内科), 大西 和彦(キッコーマン総合病院・内科), 清水 史郎(キッコーマン総合病院・内科), 秋本 政秀(キッコーマン総合病院・内科) |
抄録 |
【目的】C型肝炎に対するTelaprevir,Ribavirin,PEG-IFNα2b3剤併用療法におけるウイルス消失の最終的な治療効果判定であるSVR率,および治療前後のフィブロスキャン測定値の推移について検討した.【対象・方法】当院にて3剤併用療法を施行,2013年3月末までに治療終了し10月時点でSVRの判定が可能と考えられる25例を対象とした.年齢は57.9±9.2歳(31~69歳,中央値60歳).性別は男18例,女7例.治療歴は初回14例,再治療11例(再燃10例,無効であったが治療中に4.6LogIU/mL減少したpartial responseが1例).IL28BはTTが16例,TGが9例.フィブロスキャンの測定値は13.8±7.6kPa(4.7~32.4kPa,中央値11.8kPa).治療前の体重は66.8±12.4kg(47~96.4kg,中央値65kg).Hbは14.5±1.5g/dL(11.4~17.2g/dL,中央値14.4g/dL).血小板は15.8±5.8×104/μL(9.1~34.4×104/μL,中央値14.9×104/μL)であった.治療開始時のTelaprevir投与量は,2,250mg/日が17例,1,500mg/日が8例であった.【成績】膀胱出血にて6週で中止(1年前にも膀胱出血で入院した既往あり),および貧血にて10週で中止の2例以外は全例治療完遂または継続中である.膀胱出血にて中止した症例は陰性化する前に中止したためウイルス学的に無効であったが,その他の24例においては8週時点で全例陰性化し,以後陰性が持続.貧血で中止した症例を含め治療終了している19例全例において治療終了時点で陰性.治療終了後12週以上経過した15例全例において陰性.現時点でSVRの判定が可能な4例は全例が陰性であった.治療前後にフィブロスキャンを施行した8例の測定値の推移は,15.9±4.0kPa(中央値15.7kPa)から11.5±4.4kPa(中央値12.2kPa)に改善していた.【結論】C型肝炎に対する3剤併用療法のウイルス消失効果は極めて高く,投与量の調節や早期の副作用対策などにより治療の完遂を目指すことが重要でフィブロスキャン測定値の推移から予後の改善が期待される. |
索引用語 |
フィブロスキャン, 3剤併用療法 |