セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)C型肝炎-治療19 |
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タイトル | 肝P-317:小児・青年期のC型慢性肝炎に対するペグインターフェロン・リバビリン療法:治療効果とIL28B遺伝子多型の検討 |
演者 | 田尻 仁(大阪府立急性期・総合医療センター・小児科) |
共同演者 | 高野 智子(大阪府立急性期・総合医療センター・小児科), 鈴木 光幸(順天堂大・小児科), 三善 陽子(大阪大大学院・小児科学), 虻川 大樹(宮城県立こども病院・総合診療科) |
抄録 | 小児・青年期のC型慢性肝炎においてIL28B遺伝子多型(SNP)とペグインターフェロン・リバビリン治療(PEG-RBV)のウイルス学的効果との関連を検討した. 【方法】参加8施設でPEG-RBV治療を受けた小児・青年期のC型慢性肝炎83例について, ゲノタイプ(GT),IL28B SNPとSVRとの関連を検討した.IL28Bのrs8099917を解析し,メジャーアリル(TT)とマイナーアリル(TG+GG)の2群に分けた.なお患者の保護者にペグインターフェロン・リバビリン治療は小児に対しては慎重投与とされていることを説明して書面で同意を得た.【結果】対象の83例は,年令中央値12(3‐25)歳,男:女(43:40),母子感染63・輸血後20,genotype1/2 (48/35)であった. G-1では48週の標準治療が38例,72週まで治療延長したものが10例,G-2では24週の標準治療が32例,48週まで治療延長した例が3例であった.対象83例におけるPEG-RBV の治療効果はSVRが62例(74%)であった.ゲノタイプ別ではGT-2群32/35(91%)vs.GT-1群30/48(62%)(P<0.001)であった.GT-1群でIL28Bが判明している症例は25例あった.genotype1の25例をIL28B SNPによって SVRを検討すると,GT-1のメジャーアリル群13/15(86%),GT-1のマイナーアリル群4/10(40%)であった(P=0.028). 【結語】小児・青年期のC型慢性肝炎においてIL28B多型がPEG-RBVの治療効果に強く関与していることが示唆された.GT-2群およびGT-1のメジャーアリル群では治療効果が良好であったが,GT-1のマイナーアリル群では不良であった. |
索引用語 | IL28B多型, ペグインターフェロン・リバビリン治療 |