共同演者 |
飯島 尋子(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)DELIMITER兵庫医大超音波センター), 吉田 昌弘(兵庫医大超音波センター), 會澤 信弘(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 由利 幸久(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 楊 和典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 石井 昭生(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 坂井 良行(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 一也(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 池田 直人(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 田中 弘教(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)DELIMITER兵庫医大超音波センター), 岩田 恵典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 榎本 平之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 齋藤 正紀(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 今西 宏安(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 中島 収(久留米大・病理学), 矢野 博久(久留米大・病理学), 西口 修平(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)) |
抄録 |
【目的】肝線維化は肝生検で確定診断されるが,侵襲的等問題がある.我々は超音波線維化診断法Virtual Touch Quantification(VTQ)を中心に検討している.今回,異手法のFibroscan,Shear Wave Elastgraphy (SWE)の有用性も検討,また新血清診断法であるEnhanced Liver fibrosis panel (ELF)も検討した.【方法】2008年10月~2012年11月肝生検と同日にVTQでVs値(m/s)を測定した慢性肝疾患853例を対象,F4には臨床的肝硬変も含めた.線維化(F)は,F0 61, F1 331,F2 187,F3 129,F4 145例である.VTQとELFを同日に測定した338例も対象,ELFスコアは血清ヒアルロン酸(HA),P3P,TIMP-1のアルゴリズムにより算出した.また,肝生検と同日に検査したFibroscan121例,SWE162例も対象とした.【結果】F因子別のVTQによる平均Vs値F0;1.12,F1;1.24,F2;1.40,F3;1.61,F4;2.18. ELFスコアF0;8.57,F1;9.00,F2;9.86,F3;10.87,F4;11.32と線維化伴い増加した.肝硬変の診断能はVTQ ,ELFそれぞれAUROC 0.886,0.867と良好な判別能を得た.Cut off値をELFスコア10.0,VTQ1.61とした感度,特異度,陽性的中率はそれぞれVTQ83%,85%,52% ,ELF95%,68%,42%であった.一方,Fibroscan,SWEの肝硬変診断能はそれぞれAUROC 0.903,0.929と良好な判別能がえられ,VTQとの相関係数はそれぞれ0.803,0.822といずれも有意な相関を示した(P<0.001).F因子別の相関係数は,FLF;0.540,VTQ;0.554,Fibroscan;0.563,SWE;0.506(いずれもP<0.001)であった.【結論】超音波による肝線維化診断VTQ,Fibroscan,SWEは同様に診断に有用であり,ELFスコアを含め非侵襲的線維化診断法である |