セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)原発性肝癌-発癌4 |
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タイトル | 肝P-365:肝硬変患者における分岐鎖アミノ酸製剤(BCAA製剤)投与とAFP値の関係 |
演者 | 後藤 亨(大森赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 | 須藤 拓馬(大森赤十字病院・消化器内科), 河野 直哉(大森赤十字病院・消化器内科), 芦苅 圭一(大森赤十字病院・消化器内科), 関 志帆子(大森赤十字病院・消化器内科), 鶴田 晋佑(大森赤十字病院・消化器内科), 天野 由紀(大森赤十字病院・消化器内科), 高橋 昭裕(大森赤十字病院・消化器内科), 千葉 秀幸(大森赤十字病院・消化器内科), 太原 洋(大森赤十字病院・消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院・消化器内科), 諸橋 大樹(大森赤十字病院・消化器内科), 西郡 修平(横浜市立大・消化器内科), 浜中 潤(横浜市立大・消化器内科), 守屋 聡(横浜市立大・消化器内科), 京 里佳(横浜市立大・消化器内科), 石井 寛裕(横浜市立大・消化器内科), 川並 義也(富士フイルム健康管理センター・内科), 横山 知子(富士フイルム健康管理センター・内科), 志和 忠志(富士フイルム健康管理センター・内科) |
抄録 | 【目的】肝硬変患者においてにBCAA製剤(商品名リーバクト)は肝細胞癌(HCC)発生抑制効果があるとの報告が散見される.一方,肝硬変患者においてAFP値は発癌の指標になると言われており, 6ng/ml以下に抑えると発癌抑制につながると言われている.そこで当科にてリーバクトを開始した肝硬変患者において服用前後のAFP値を発癌リスクの指標として測定し,HCC発生抑制の可能性について検討した.【方法】対象は平成18年4月以降1年以内にHCCの発生を認めなかった肝硬変46例(男:女27:19,72±10歳).投与前および6ケ月後のAFPを比較検討した.さらにアルコール性と非アルコール性で差があるかも検討した.【成績】肝硬変の原因はウイルス性23例,アルコール性17例,その他5例で,HCCの既往は10例に認められた.前後のAFP値は,前が16.3±51.5ng/ml(mean±SD ),後が9.2±15.3ng/mlと低下を認めたが有意ではなかった.投与後のHCCの発生は8例で,AFP6ng/ml以下に低下した25例から2例,低下しなかった21例から6例と低下したものからの方が少ない傾向であった(p=0.07).成因による比較では,アルコール性17例とそれ以外28例では,AFP変化率(後値/前値)に有意に差(p<0.05)があり(AFP値:アルコール性 前7.1±7.7ng/ml,後6.9±6.1ng/ml,変化率105.4±46.8%,非アルコール性 前21.6±64.3ng/ml,後10.5±18.7ng/ml,変化率80.9±30.1%),非アルコール性では低下傾向を示したがアルコール性は影響を認めなかった.【結論】肝硬変患者において,リーバクトのAFPを抑制させる効果は,アルコール性より非アルコール性のもので認められる傾向があり,発癌抑制の可能性が示唆された. |
索引用語 | BCAA製剤, 発癌抑制 |