セッション情報 | ポスターセッション(肝臓学会)原発性肝癌-局所治療6 |
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タイトル | 肝P-385:当院の近年における肝細胞癌の治療成績の検討 |
演者 | 渡辺 昌樹(北野病院・消化器センター内科) |
共同演者 | 渡邉 幸太郎(北野病院・消化器センター内科), 橋本 佳愛子(北野病院・消化器センター内科), 西村 聡(北野病院・消化器センター内科), 木村 典世(北野病院・消化器センター内科), 牟田 優(北野病院・消化器センター内科), 廣橋 研志郎(北野病院・消化器センター内科), 加藤 洋子(北野病院・消化器センター内科), 工藤 寧(北野病院・消化器センター内科), 村上 弥生(北野病院・消化器センター内科), 山内 淳嗣(北野病院・消化器センター内科), 河野 孝一朗(北野病院・消化器センター内科), 吉野 琢哉(北野病院・消化器センター内科), 高 忠之(北野病院・消化器センター内科), 浅田 全範(北野病院・消化器センター内科), 福永 豊和(北野病院・消化器センター内科), 川口 清隆(北野病院・消化器センター内科), 八隅 秀二郎(北野病院・消化器センター内科) |
抄録 | 【目的】日本肝癌研究会の「第18回全国原発性肝癌追跡調査報告(2004~2005)」によると,全101,977例(1994~2005)の5年生存率は37.9%である.近年,新規感染の減少・抗ウイルス治療の進歩により患者の高齢化や非B非C症例の増加が言われており,調査報告当時とは患者背景が異なってきている.今回我々は,当院の近年における肝細胞癌の治療成績を検討した.【対象と方法】当院にて2003年3月から2013年2月までに診断され初回治療を行った肝細胞癌580例を対象とした.5年生存率はKaplan-Meier法にて算出した.【結果】年齢中央値は72.0歳,男性399例,女性181例であった.全例の5年生存率は53.9%であった.Stage別の症例数は,Stage I 142例(24.5%),Stage II 228例(39.3%),Stage III 115例(19.8%),Stage IVA 75例(12.9%),Stage IVB 20例(3.4%)であり,それぞれの5年生存率は74.9%,61.5%,43.1%,13.4%,0%であった.HBV・HCVの有無別に見ると,HBV 60例(10.3%),HCV 352例(60.7%),非B非C 163例(28.1%)であり,5年生存率はHBV 40.8%,HCV 55.3%,非B非C 56.1%であった.初回治療別では,PEIT 13例(2.2%),RFA 77例(13.3%),TACE 388例(66.9%),外科的切除 46例(7.9%),その他 56例(9.7%)であり,5年生存率はPEIT 72.9%,RFA 66.9%,TACE 54.5%,外科的切除 64.1%,その他 0%であった.【結論】調査報告と比較して,患者が高齢化し,高危険群のスクリーニング検査のし難い非B非C例が約3割に増加していたが,治療成績は遜色ない結果であった.その理由として,EOB-MRIおよび超音波造影剤の導入による画像診断能の向上や,TACEおよびRFAの組み合わせによる局所制御率の上昇などが推測された. |
索引用語 | 肝細胞癌, 治療成績 |