セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

原発性肝癌-分子標的治療5・局所治療7

タイトル 肝P-397:

肝外転移を合併する肝細胞癌に対する治療成績-アルゴリズム非構成因子を加味した治療方針-

演者 山崎 修(大阪市立十三市民病院・外科)
共同演者 岡 博子(大阪市立十三市民病院・消化器内科), 倉井 修(大阪市立十三市民病院・消化器内科), 山口 誓子(大阪市立十三市民病院・消化器内科), 新川 寛二(大阪市立十三市民病院・外科)
抄録 【目的】肝外転移を合併する肝癌に対して「2009年版肝癌診療ガイドライン」や日本肝臓学会提唱の「コンセンサスに基づく肝細胞癌アルゴリズム2010」では化学療法,分子標的治療,緩和治療のみが推奨されている.そこで外科的治療を含む積極的な集学的治療の意義を検討した.【方法】当院および関連施設における自験例1719例中,初発から経過中に肝外転移を合併した症例は290例である.そのうち初発時に肝外転移を認めた65例と初発時には肝外転移のない根治例で初回の再発時に肝外転移の合併を認めた57例の計122例について治療法と予後を検討した.【結果】転移臓器の内訳は肺転移42%,骨転移28%,リンパ節転移19%,副腎転移11%,腹膜転移8%,脳転移2%,皮下・腹壁転移2%であった.施行された全ての治療の内訳はTACE 52%,動注・リザーバー45%,UFTR内服33%,局所治療26%,放射線治療22%,肝外転移切除21%,肝切除20%,全身化学療法6%であった.肝外転移切除26例の内訳は肺転移6例,リンパ節転移6例,骨転移4例,副腎転移4例,皮膚・腹壁転移4例,腹膜転移2例であった.転移臓器別の5年生存率は肺転移15%,リンパ節転移10%,骨転移6%,副腎転移0%であった.治療法別の5年生存率は肝外転移切除33%,肝切除29%,放射線13%,その他7%,TACE 4%,局所治療0%,動注・リザーバー0%であった.3年以上の長期生存症例は19例で,転移臓器は,肺8例,骨4例,副腎4例,腹膜3例,リンパ節2例,腹壁1例であった.主たる治療として,肝切除37%,肝外転移切除32%が占めていたが,これら症例にもTACE 85%,局所療法69%が併施されていた.【結論】肝外転移を合併する進行肝癌に対しても積極的に集学的治療を施行することにより予後延長が期待でき,とくに外科的に治療介入した症例で長期生存が多く認められた.今後さらに分子標的治療を含む集学的治療による治療成績向上が期待される.
索引用語 肝細胞癌, 肝外転移