セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

自己免疫性肝疾患4

タイトル 肝P-412:

自己免疫性肝炎における重複癌,とくに肝細胞癌の検討

演者 青柳 智也(県立がんセンター新潟病院・内科)
共同演者 加藤 俊幸(県立がんセンター新潟病院・内科), 栗田 聡(県立がんセンター新潟病院・内科), 佐々木 俊哉(県立がんセンター新潟病院・内科), 船越 和博(県立がんセンター新潟病院・内科), 本山 展隆(県立がんセンター新潟病院・内科), 成澤 林太郎(県立がんセンター新潟病院・内科)
抄録 【目的】自己免疫性肝炎(AIH)の治療経過中に肝細胞癌を発症することは稀とされてきたが,発癌に対する注意が必要である.
【方法】10年間のAIH40例における治療経過と発がんを検討した.
【成績】重複癌は15例で,うち6例は乳癌の術後,肺癌2例,結腸癌2例,腎癌1例,大腿肉腫1例,そして肝細胞癌は3例であった.なお治療中には合併した肝細胞癌は次の2例である.
【症例1】70歳代,女性.2000年68歳時に血小板減少による鼻出血・口腔内血腫で来院.ALT 21IU/L,IgG 4,469mg/dl,ANA(+)x320,LE cell(+),SMA(+),肝生検によりAIH I型と確診された.PSL30mg/日からのステロイド療法により寛解し,5mg/日の維持療法が続けられてきたが,2005年にAFP上昇から3cm大の肝細胞癌が発見され,肝切除が施行された.背景肝はAIHによる肝硬変であった.術後再発はなかったが,6年後に静脈瘤破裂で死亡した.
【症例2】70歳代,女性.1999年66歳時に健診で肝障害が指摘され,ALT 53IU/L,IgG 2,830mg/dl,ANA(+)x160,LE cell(-),SMA(-)で肝生検により自己免疫性肝炎と確診された.Urso 200mg/日から開始し,半年後からPSL10mgを併用,5mgで維持したが,6年後にDMを合併し中止した.Ursoは継続しALTは50前後に安定していたが,2006年大腸癌が発見され切除.術後2012年の定期CT検査で2.3cm大の肝細胞癌が発見され,AFP37,PIVKAII 1147でラジオ波焼灼術を施行した.
【結論】AIHは,早期に治療を開始すれば予後良好で肝癌はまれである.しかし,長期治療においては肝癌の合併の可能性に注意が必要である.
索引用語 自己免疫性肝炎, 肝細胞癌