セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

食道・咽頭-手術治療 1

タイトル 外P-3:

液体逆流と気体逆流に対する腹腔鏡下逆流防止手術 (LARS)の逆流防止効果

演者 矢野 文章(東京慈恵会医大・消化管外科)
共同演者 小村 伸朗(東京慈恵会医大・消化管外科), 坪井 一人(東京慈恵会医大・消化管外科), 星野 真人(東京慈恵会医大・消化管外科), 山本 世怜(東京慈恵会医大・消化管外科), 秋元 俊亮(東京慈恵会医大・消化管外科), 石橋 由朗(東京慈恵会医大・消化管外科), 中田 浩二(東京慈恵会医大・消化管外科), 三森 教雄(東京慈恵会医大・消化管外科), 増田 隆洋(東京慈恵会医大・消化管外科), 柏木 秀幸(東京慈恵会医大・消化器外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・消化器外科)
抄録 【目的】24時間多チャンネルインピーダンス・pHモニタリング (MII-pH)により,胃食道逆流症 (GERD)の質的逆流評価が詳細に行えるようになってきた.今回,MII-pHを用いてLARSの治療効果について検討した.【方法】2008年6月から2013年2月までにLARSを施行し,かつ手術前後にMII-pHを施行したGERD患者29人 (男性;21人,平均年齢;51.3歳, NERD;13人)を対象とした.これらの検査結果を比較し,LARSの逆流防止効果について検討した.なお,統計にはWilcoxon signed-rank testを用いた.【成績】術前pH<4HT時間,最長逆流時間,5分以上逆流回数,DeMeester scoreの中央値はそれぞれ,4.2 (0-32.3)%,13.8 (0-79.1)分,1.1 (0-20.6)回,16.6 (0.8-99.9)であった.術後は0 (0-4.5)%,0.2 (0-12.9),0 (0-6.1)回,0.9 (0.8-47.7)といずれも有意に改善した (各p<0.0001).一方,酸液体/酸気体逆流,非酸液体/非酸気体逆流回数,Symptom indexの術前中央値は29 (0-126)/2 (0-32)回,28 (2-135)/13 (2-47)回,85 (0-100)%であった.術後は1 (0-53)/0 (0-4)回 (p<0.0001/=0.001),20 (6-116)/5 (2-44)回(p=0.284/0.004),0 (0-100)% (p=0.001)と非酸液体逆流を除き,有意に改善した.【結論】LARSは酸逆流ならびに気体逆流を完全に抑制し,かつSIも0%と満足のいく成績であった.
索引用語 胃食道逆流症, GERD