セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)食道・咽頭-手術治療 3 |
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タイトル | 外P-17:ICG蛍光法による食道癌切除後再建胃管の血流評価 |
演者 | 藤川 善子(横浜市立大・外科治療学) |
共同演者 | 利野 靖(横浜市立大・外科治療学), 佐藤 勉(横浜市立大・外科治療学), 長谷川 慎一(横浜市立大・外科治療学), 渥美 陽介(横浜市立大・外科治療学), 藤川 寛人(横浜市立大・外科治療学), 金澤 周(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 玉川 洋(横浜市立大・外科治療学), 土田 知史(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 山本 直人(横浜市立大・外科治療学), 大島 貴(横浜市立大市民総合医療センター・消化器病センター), 湯川 寛夫(横浜市立大・外科治療学), 吉川 貴己(横浜市立大・外科治療学), 今田 敏夫(横浜市立大・外科治療学), 益田 宗孝(横浜市立大・外科治療学) |
抄録 | 背景:食道癌切除後の再建術は数ある消化管吻合の中でも最も縫合不全,狭窄などの危険の高く縫合不全の発生は時に致命的である.縫合不全の発生には吻合部の緊張や血流が関与すると考えらており,2009年1月よりICG蛍光法を食道癌切除後の再建前に使用し,再建臓器の血流を評価してきた.今回はその有用性を検討し,実際の血流評価の手技を供覧する.対象・方法: ICG蛍光法による血流評価は再建胃管を作成し,食道・胃管吻合前にICG5mgを経静脈的に投与し,PDE systemを用いて観察する.良好な血流が確認された部位で吻合を行い,血流不全部は切除している.2003年以降に食道癌の診断で右開胸食道切除・胃管再建施行した62例を2008年以前に施行した20例(ICG導入前群)と2009年1月~2013年2月の42例(ICG導入後群)の2群に分けて,吻合部関連合併症(縫合不全・吻合部狭窄)の発生率,その他合併症発生率及び重症度(Clavien-Dindo分類)をretrospectiveに比較検討した.Salvage手術や非根治切除症例は除外した.結果:縫合不全はICG導入前/後で6例(30.0%)/3例(7.1%),吻合部狭窄はICG導入前/後で2例(10.0%)/3例(7.1%)に認めた.縫合不全発生例のうち,GradeIII以上の合併症を認めたのはICG導入前/後で5例(25.0%)/0例(0.0%)と導入前で有意に重症例が多かった.吻合部狭窄の重症度は導入前後で差を認めなかった.結語: ICG蛍光法による再建胃管血流評価により縫合不全発生率は改善され,重症例も少なかった.今後症例を蓄積し,その有用性をさらに検証していく. |
索引用語 | ICG蛍光法, 胃管再建 |