セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)食道・咽頭-手術治療 4 |
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タイトル | 外P-19:食道癌術後の回結腸再建術 |
演者 | 上野 正紀(虎の門病院・消化器外科) |
共同演者 | 宇田川 晴司(虎の門病院・消化器外科), 篠原 尚(虎の門病院・消化器外科), 春田 周宇介(虎の門病院・消化器外科), 貝田 佐知子(虎の門病院・消化器外科), 李 世翼(虎の門病院・消化器外科), 的場 周一郎(虎の門病院・消化器外科), 松田 正道(虎の門病院・消化器外科), 黒柳 洋弥(虎の門病院・消化器外科), 橋本 雅司(虎の門病院・消化器外科), 渡辺 五朗(虎の門病院・消化器外科) |
抄録 | 【目的】食道癌は3領域リンパ節郭清,集学的治療により治療成績の向上を得た.胃再建では,食事摂取が変わり,体重減少,ダンピング症候群などがある.また,逆流と誤嚥性肺炎は長期生存例の晩期の合併症としても無視できない.根治性を維持した機能温存手術として,胃温存回結腸再建を行っている.【方法】2008~2013.3月食道癌根治手術症例.胸部操作終了後,腹部郭清を行った上で胃は噴門側の小切除にとどめ,大部分を温存する.再建臓器として,血流を確認した上で右結腸動静脈を栄養血管とする回結腸脚を作成する.食道回腸端側吻合,結腸残胃吻合を行う.歩行開始,経口開始,在院期間,合併症として縫合不全,肺炎,イレウス,体重変化,逆流の有無,誤嚥性肺炎の有無を検討した.【結果】31例に施行した.平均59.3歳(44-76歳),男/女=27/4,全例scc,局在Ut/Mt/Lt=4/19/8,cStage I/II/III=19/9/3,前治療なし/ESD/chemo/CRT= 13/9/7/2,郭清2領域/3領域=15/16,再建胸壁前/胸骨後/後縦隔=1/22/8,全例当日抜管,食事開始11日(8-19日),術後在院日数22.7日(16-34日),再挿管を要する肺炎1例,麻痺性イレウス3例,胆嚢炎1例,再入院を要する癒着性イレウスを6例,4例がイレウス管にて保存的に改善,2例が開腹手術を行った.術後体重減少率(%)は,<最低体重>(0-5%/ -10%/ -15%/ -20%/ 20%-)=(2例/6例/12例/4例/3例),<回復期体重>(0-5%/ -10%/ -15%/ -20%/ 20%-)=(4/8/9/4/2例)であった.26例に術後内視鏡検査を行っており逆流性食道炎は1例もなかった.【考察】胃温存回結腸再建は通常の胃挙上再建よりも過大侵襲となり,手術時間も延長する.胃を温存することで食事摂取の維持,体重減少率の低下,ダンピング症状の軽減が望まれる.またBauhin弁が介在することで,消化液逆流の減少,誤嚥性肺炎の低下があり,長期的なQOLの維持・向上と,晩期合併症の低減が達成されると考える. |
索引用語 | 食道癌, 再建 |