セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)食道・咽頭-手術治療 4 |
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タイトル | 外P-22:腹臥位胸腔鏡下食道癌手術(VATS-E),ストリッピング(反転)による左反回神経周囲リンパ節郭清と安全な吻合の工夫 |
演者 | 牧野 浩司(日本医大多摩永山病院・外科) |
共同演者 | 丸山 弘(日本医大多摩永山病院・外科), 吉田 寛(日本医大多摩永山病院・外科), 横山 正(日本医大多摩永山病院・外科), 平方 敦史(日本医大多摩永山病院・外科), 寺西 宣央(日本医大多摩永山病院・外科), 菅野 仁士(日本医大多摩永山病院・外科), 高尾 嘉宗(日本医大多摩永山病院・外科), 坂田 義則(日本医大多摩永山病院・外科), 堀田 正啓(日本医大多摩永山病院・外科), 関 奈紀(日本医大多摩永山病院・外科), 宮下 哲平(日本医大多摩永山病院・外科), 野村 務(日本医大・外科), 松谷 毅(日本医大・外科), 萩原 信敏(日本医大・外科), 内田 英二(日本医大・外科) |
抄録 | 【はじめに】腹臥位では左側上縦隔の展開の困難がデメリットとされてきたが,工夫や改良を行ってきた.また,安全確実な吻合を行い,良好な成績を得られてきたので報告する.【対象と方法】食道癌患者に対して,T1b, T2まで2005年~左側臥位で25例,1. 2009年~腹臥位で16例,2.2011年7月~T4術前CRT(+)の症例まで適応を拡げ12例(計30例)の計55例,VATS-Eを施行した.現在の腹臥位法,工夫を下線で示す.1.分離肺換気用気管内挿管チューブ→スパイラルチューブ+ブロッカー2.半腹臥位固定,腹臥位へローテーション.第 III,V,VII,IX肋間に4ポート挿入.適宜,VII,IX肋間に1ポート挿入.3.気胸併用で完全鏡視下とし,安全で確実な食道切除術・リンパ節郭清.4.気管の転がしとEnd-retractによる気管牽引後,残食道の反転(ストリッピング)で左側上縦隔を展開後に106 rec Lリンパ節郭清施行.5.5ポート挿入と小開腹で腹腔鏡下胃管作成術施行し,後縦隔ルートで頸部まで吊り上げる.6.胃管にCDHを挿入してopenとし,anvil headを先行装着し,少しcloseする.7. CDHに装着したままanvil headを離断された残食道に挿入し,巾着縫合する.8. CDHをcloseして食道・胃管吻合し,挿入孔をechelonでcloseする.【結果】腹臥位法で1.頸部にてCDHを用いて腹臥位法での平均出血量は30ml,平均胸腔内操作時間は283分.2.縫合不全1例,術死・在院死は0例,肺炎が3例,反回神経麻痺は5例.【結論と展望】1.気管の転がしが容易で,ストリッピングで展開後の106 recL郭清は気管や神経損傷のリスクも少なく安全で合理的. 2.術前T4, CRT(+)症例でもVATS-Eが可能だが,緊急開胸対策として,半腹臥位,症例によっては小開胸併置を念頭に置く.3.現吻合法は安全で成績良好である. |
索引用語 | VATS-E, ストリッピング |