セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)肝臓-手術治療 3 |
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タイトル | 外P-60:肝細胞癌治療におけるGd-EOB-DTPA造影MRIナビゲーションの有用性 |
演者 | 仲 成幸(滋賀医大・外科) |
共同演者 | 村上 耕一郎(滋賀医大・外科), 村山 浩之(滋賀医大・外科), 谷 総一郎(滋賀医大・外科), 東口 貴之(滋賀医大・外科), 赤堀 浩也(滋賀医大・外科), 塩見 尚礼(滋賀医大・外科), 来見 良誠(滋賀医大・総合外科), 森川 茂廣(滋賀医大・MR医学総合研究センター), 谷 徹(滋賀医大・外科) |
抄録 | 【はじめに】MRIにおける早期肝細胞癌の検出率は肝細胞特異性MR造影剤であるGd-EOB-DTPAにより著明に向上している.しかし,Gd-EOB-DTPA造影MRIで検出されてもサイズの小さな早期肝細胞癌は存在部位や背景肝の影響で超音波エコーやCTでは検出困難な場合がある.MR画像誘導下であれば,Gd-EOB-DTPA造影MRIのみで検出可能となるような腫瘤に対しても容易にガイダンスが可能となる.症例を提示しながら,MR画像誘導下肝腫瘍凝固療法におけるGd-EOB-DTPA造影MRIナビゲーションの有用性について報告する.【方法】縦型オープンMRI(Signa SP/i)を用い,治療直前にGd-EOB-DTPA造影MRIを施行する.肝細胞相を含め,肝腫瘍が最もよく描出されるMR画像をワークステーション上で再構成する.肝臓および腫瘍を3次元表示し,術者の持つガイディング装置により指定されたリアルタイムの臓器断面のMR画像と同期させ,MR画像ナビゲーションによりマイクロ波凝固針を刺入し肝癌に対しマイクロ波凝固療法を行う.この際,MRI撮像から治療開始まで患者の移動が無いため,レジストレーションは不要である.さらに,複数回の腫瘍穿刺が必要な場合は,肝腫瘍における既治療域および未治療域を3次元表示させ,治療シミュレーションおよびナビゲーションを行う.【結果】18例の肝細胞癌症例に対し,Gd-EOB-DTPA造影MRI画像を用いたMR 画像誘導下肝腫瘍マイクロ波凝固療法を施行した.男性13例,女性5例であった.いずれの症例においても,Gd-EOB-DTPA造影肝細胞相におけるMR画像にて腫瘤が明瞭に描出され,MR画像ナビゲーションにより完全にablationすることが可能であった.【結論】Gd-EOB-DTPA造影MRIナビゲーションはレジストレーションが不要であり,リアルタイムに治療状態を確認できるため,肝細胞癌治療において有用であると考えられる. |
索引用語 | 肝細胞癌, MRIナビゲーション |