セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)肝臓-手術治療 4 |
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タイトル | 外P-63:肝前区域腹側背側領域切除 |
演者 | 平野 公通(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)) |
共同演者 | 近藤 祐一(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 栗本 亜美(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 黒田 暢一(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 岡田 敏弘(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 山中 潤一(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 麻野 泰包(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 鈴村 和大(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 中村 育夫(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 田中 肖吾(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), はい 正寛(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 飯室 勇二(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)), 藤元 治朗(兵庫医大・外科(肝・胆・膵外科)) |
抄録 | (背景と目的) 肝前区域はCouinaudの概念ではS8,S5に二分されており,この概念は広く受け入れられている.しかし,近年造影CTによる肝内門脈分岐様式の解析により竜・趙らは前腹側区域と前背側区域に分ける新しい区域分類を報告した.我々も肝シミュレーションソフトを用いて解析した結果,Couinaudによる頭側S8と尾側S5に分かれる頭側尾側型(36%),趙らによる腹側と背側に分枝する腹側背側型 (30%),3次分枝が同時に3本以上分枝する箒型 (34%)の3型に分類した.さらに前区域の背側領域枝には右肝静脈を超えて背側に進展する乗り越え症例が38.7%に存在した.腹側背側領域の概念は障害肝が多数を占めるHCCの肝切除において,系統的切除を行いかつ残肝体積を温存しえるため非常に重要な新しい区域分類である.腹側・背側領域に関連した肝切除術式について検討し,ビデオを呈示する.(対象と方法)2007年以降2012年までに行った肝切除症例470例中,腹側領域・背側領域を切除した28例について,施行術式の検討及び評価を行った.(結果)疾患は肝細胞癌が82.1%を占めた.肝障害度 A:B=23:5.ICG15分値中央値20% (range;3-36%).施行術式は腹側領域切除5例,背側領域切除4例,内側区域(または4a,4b)切除または左葉切除+前区域腹側領域切除13例,後区域(またはS6,S7)+背側領域切除6例であった.前区域切除と比較して温存できた肝体積の平均値は腹側領域切除:151.1ml, 背側領域切除:181.0mlであった.(まとめ)術前肝切除シミュレーションを用いた前区域門脈灌流領域の詳細な術前検討により,肝予備能に応じた過不足のない合理的な施行術式が可能になると考えられ,新しい肝前区域の標準区域切除になると考えられた. |
索引用語 | 肝切除, 肝前区域 |