セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
肝臓-集学的治療 1
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タイトル |
外P-68:予後向上に向けた肝内胆管癌に対する術後補助化学療法
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演者 |
横尾 英樹(北海道大大学院・消化器外科学分野I) |
共同演者 |
神山 俊哉(北海道大大学院・消化器外科学分野I), 柿坂 達彦(北海道大大学院・消化器外科学分野I), 若山 顕治(北海道大大学院・消化器外科学分野I), 敦賀 陽介(北海道大大学院・消化器外科学分野I), 蒲池 浩文(北海道大大学院・消化器外科学分野I), 武冨 紹信(北海道大大学院・消化器外科学分野I) |
抄録 |
【背景】当科の検討では胆管細胞癌の独立した予後因子として腫瘍個数,R0,CA19-9値であることが判明しているが治癒切除が得られたとしても一般にその予後は不良である.従って手術単独での治療では不十分であり何らかの術後補助化学療法が必要であるが一定した見解が得られていない.【目的】当初,術後補助化学療法としてPMC療法を行ってきたが,2007年からGemcitabineを中心とした治療を行っている.化学療法なし群(A群),PMC療法群(B群),Gemcitabine治療群(C群)にわけて生存率,無再発生存率,有害事象を明らかにする.【対象と方法】当科ではリンパ流の流れを考慮した積極的なリンパ節郭清(右葉型ではNo.7,8a, 12, 13+16 b1,左葉型ではさらにNo. 1, 3, 5を付加)と肉眼的に可能な限り腫瘍遺残のない手術を施行し術後補助化学療法を施行している.2000年4月~2012年12月までの6ヶ月以上観察期間が得られ他病死,手術関連死を除く症例でA群8例,B群13例,C群12例の計33例を対象とした.Gemcitabine投与量は600~1000mg/bodyで再発のない限り術後1年間の投与とした.群間での生存率,無再発生存率,有害事象を比較検討した.【結果】5年無再発生存率はA群25%,B群39.1%,C群38%で有意差はなかった.5年生存率はA群,B群ともに43%で有意差はなかったがC群に関しては13例中12例が生存しており他の2群に比較して明らかに良好な成績であった.3例は無再発のまま1年間投与完遂できたが,9例は再発したもののそのまま継続した症例が6例,他剤変更例が3例であった.どの群もGrade3以上の重篤な有害事象は見られなかった.【結語】Gemcitabineを中心とした治療は再発を抑制するまでには至っていないが予後延長させうる有望な化学療法として期待される. |
索引用語 |
肝内胆管癌, 術後補助化学療法 |