セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)膵臓-症例 1 |
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タイトル | 外P-126:膵石嵌頓を伴う分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の1例 |
演者 | 橋本 優(富山県立中央病院・外科) |
共同演者 | 宮田 隆司(富山県立中央病院・外科), 清水 康一(富山県立中央病院・外科), 櫻井 健太郎(富山県立中央病院・外科), 寺川 裕史(富山県立中央病院・外科), 松井 大輔(富山県立中央病院・外科), 渡辺 徹(富山県立中央病院・外科), 川原 洋平(富山県立中央病院・外科), 木下 淳(富山県立中央病院・外科), 天谷 公司(富山県立中央病院・外科), 寺田 逸郎(富山県立中央病院・外科), 山本 精一(富山県立中央病院・外科), 加治 正英(富山県立中央病院・外科), 前田 基一(富山県立中央病院・外科), 内山 明夫(富山県立中央病院・臨床病理科) |
抄録 | 症例は66歳男性.繰り返す心窩部痛を自覚し当院受診となった.腹部CT検査では膵頭部に6mm大の膵石と10mm大の嚢胞性病変を認めた.また膵尾部主膵管の拡張と膵実質腫大を認め急性膵炎の所見であった.膵石嵌頓による閉塞が急性膵炎の原因と考えられERCP施行の上,膵管チューブを留置することにより症状の改善を得ることができた.また造影所見では,膵頭部主膵管と連続する10mm大の嚢胞を認め,腹部CT検査同様に分枝型IPMNを疑う所見であった.膵石を伴うIPMNに対して幽門輪温存膵頭十二指腸切除を施行した.切除標本の病理組織学的検査では,分枝型IPMN,low grade dysplasiaであった.また,膵頭部に嵌頓していた膵石の主成分は真菌の菌塊であり,膵石の形成に感染が影響しているものと考えられた.また,背景に慢性膵炎の所見は認めず,IPMNによる粘液が膵液流出の抵抗となり,膵液の貯留から膵石が形成されたと推測された. これまでIPMNと膵石の合併の注目度および頻度は低く,症例報告および文献的検索においても数例程度にとどまり,発生機序についても統一した見解はない.ましてや,膵石の形成に感染が関与していたという報告はない.今回,膵頭部膵石嵌頓に対し幽門輪温存膵十二指腸切除を行い,病理学的検索にてIPMNと膵石形成の関連が示唆された一例を経験したため,若干の文献的考察も加え報告する. |
索引用語 | 膵石嵌頓, IPMN |