セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
その他-手術治療 2
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タイトル |
外P-144:ITPに対する腹腔鏡下脾臓摘出術の検討
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演者 |
高橋 遍(日立製作所日立総合病院・外科) |
共同演者 |
酒向 晃弘(日立製作所日立総合病院・外科), 大和田 洋平(日立製作所日立総合病院・外科), 安田 幸嗣(日立製作所日立総合病院・外科), 青木 茂雄(日立製作所日立総合病院・外科), 三島 英行(日立製作所日立総合病院・外科), 丸山 常彦(日立製作所日立総合病院・外科), 上田 和光(日立製作所日立総合病院・外科), 奥村 稔(日立製作所日立総合病院・外科) |
抄録 |
【目的】特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療において,ステロイド抵抗性の症例は脾臓摘出の手術適応である.脾腫を伴わない症例に対する腹腔鏡下脾臓摘出術は定形化が進んでおり,一般的な手術手技として普及している.当院では2孔式脾臓摘出術を行っており,その手術手技の成績と安全性を検討した.【方法】2010年7月~2013年1月の期間に当科でITPに対し2孔式脾臓摘出術を施行した5例について後向きに手術成績と治療効果を検討した.体位は左半側臥位,ポート位置は臍部にSILSポート,左季肋下に12mmポートを留置する.術者は患者右側よりenergy deviceを活用して手術操作を行う.脾門血管の処理は左季肋下ポートよりLinear Staplerを用いて離断し,ドレーンも左季肋下から左横隔膜下に留置している.【成績】平均年齢は46.2歳(19-77歳),男女比は1:4,平均BMIは22.2であった.著明な脾腫を伴う症例は認めなかった.平均手術時間は167分(105-268分),全例とも出血は少量(20ml未満にてカウント不可)であり,開腹移行例は認めなかった.術後合併症なく,平均退院日数は5.8日(3-9日)であった.術後1ヶ月および6ヶ月の平均血小板数は23.2万(10.9-33.2万),21.8万(7.4-31.9万)であり,5例中3例が術後3ヶ月以内にステロイド投与を離脱し,1例は併存する間質性肺炎に対し投与量を減量しステロイド投与が継続されていた.【結論】ITPに対する2孔式脾臓摘出術による短期成績は良好で,低侵襲性,美容性,安全性のバランスの取れた術式と考える.ITPに対する長期成績においても比較的良好な成績を得ることができた. |
索引用語 |
腹腔鏡下脾臓摘出, reduced port surgery |