セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)その他-手術治療 2 |
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タイトル | 外P-145:高度癒着症例における単孔式内視鏡手術の有用性 |
演者 | 渡邉 学(東邦大医療センター大橋病院・外科) |
共同演者 | 浅井 浩司(東邦大医療センター大橋病院・外科), 松清 大(東邦大医療センター大橋病院・外科), 齋藤 智明(東邦大医療センター大橋病院・外科), 児玉 肇(東邦大医療センター大橋病院・外科), 榎本 俊行(東邦大医療センター大橋病院・外科), 中村 陽一(東邦大医療センター大橋病院・外科), 岡本 康(東邦大医療センター大橋病院・外科), 斉田 芳久(東邦大医療センター大橋病院・外科), 長尾 二郎(東邦大医療センター大橋病院・外科), 草地 信也(東邦大医療センター大橋病院・外科) |
抄録 | [目的]単孔式内視鏡手術(以下,TANKO)は,その高い整容性により急速に普及し,急性炎症疾患にまでその適応を拡大している施設もある.教室では現在まで130例のTANKO症例を経験しているが,整容性を唯一の利点とする特殊な術式と位置付け非炎症疾患に適応を限定している.しかし,上腹部手術既往症例や急性胆嚢炎などの高度癒着症例は,癒着により観察不可で通常の3もしくは4ポートの留置が出来ず,癒着剥離に難渋し開腹術を選択されることもある.そのため,われわれは高度癒着症例に対して臍部プラットフォームからのTANKOアプローチにより,整容性ではなく安全確実な手技として内視鏡手術を施行しているので手技と工夫を報告する. [方法] 臍部切開は整容性を考慮することなく2.5cmの縦切開にて小開腹し,臍部周囲の癒着を直視にて確認・剥離後EZアクセスを留置.5mmトロッカーを3本留置し,5mmフレキシブルスコープ,通常直線鉗子,剥離にはLCSを使用した.大網など高度な癒着がみられたが,臍部からのアプローチであれば良好な視野のもと,2本の鉗子で癒着剥離が容易に安全に施行可能である.さらに側腹部にポートを1本追加することにより,急性胆嚢炎などでは胆嚢へのアプローチ・手術操作はさらに容易となった.[結論] 高度癒着症例においては,臍部プラットフォームからのTANKOアプローチにより,視野展開・剥離操作が安全・容易に施行可能であり,整容面ではなく安全確実な手術手技として非常に有用である. |
索引用語 | 単孔式内視鏡手術, 高度癒着症例 |