セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
その他-手術治療 2
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タイトル |
外P-146:当院における単孔式腹腔鏡下虫垂切除術(Single incision laparoscopic appendectomy)の手術手技と治療成績
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演者 |
眞弓 勝志(合志病院) |
共同演者 |
寺倉 政伸(合志病院), 池邊 孝(東住吉森本病院・救急・総合診療部), 西岡 孝芳(大阪市立大・肝胆膵外科), 濱野 玄弥(大阪市立大・肝胆膵外科), 堀 高明(兵庫医大・外科(上部消化管外科)), 竹村 雅至(兵庫医大・外科(上部消化管外科)) |
抄録 |
これまで当院では急性虫垂炎に対し3ポート法による腹腔鏡下虫垂切除術を施行してきたが,平成24年3月より単孔式腹腔鏡下虫垂切除術(Single incision laparoscopic appendectomy:以下SILA)を導入し,これまで14例に適応した.当院におけるSILAの手術手技と治療成績について報告する.【手術手技】体位は仰臥位とし患者左側に術者と腹腔鏡医が並んで立ち患者右側にモニターを配置する.アクセスポートにはEZアクセスを使用し12mmポート1本と5mmポート2本を術野に向かって逆三角形に配置する.10mm径30°斜視硬性鏡を使用,まず腹腔内を観察して単孔式で手術可能かどうか判断を行う.エネルギーデバイスには超音波凝固切開装置を使用する.炎症所見が強く剥離操作が困難な場合には穿刺型の補助鉗子の使用も考慮し,膿瘍を形成しドレーン留置が必要な症例では単孔式に拘らず恥骨上部あるいは右側腹部に5mmポートを1本追加して二孔式として手術を行いポート孔をドレーン留置に利用する.虫垂の断端処理にはENDO-GIAを使用しているが,その際12mmポートは腹腔鏡が占有しているため5mmポートを1本抜去しEZアクセスに直接穿刺している.切除した虫垂はラッププロテクターで創縁が保護されているのでそのまま鉗子で把持して体外へ摘出する.【治療成績】SILA症例14例(男性8例女性6例)の平均は年齢45.8歳,手術時間85.3分,出血量2.5g,術後在院日数4.7日であった.ドレーン留置は5例,術後創感染を1例に認め,1例に回盲部切除術を施行した【考察】当院で施行しているEZアクセスを用いたSILAは鉗子操作の制約はあるが3ポート法と手術手技に大きな違いはなく,炎症の程度に応じポートを追加して二孔式に移行することも可能である.SILAは整容面で優れており,合併症のリスクも少なく比較的導入しやすい術式と考えられる. |
索引用語 |
腹腔鏡下虫垂切除術, 単孔式 |