セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
その他-周術期管理 1
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タイトル |
外P-157:腹部骨盤高リスク手術症例における術後深部静脈血栓塞栓症予防のためのEnoxaparinの有用性
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演者 |
近清 素也(徳島大・消化器・移植外科) |
共同演者 |
島田 光生(徳島大・消化器・移植外科), 栗田 信浩(徳島大・消化器・移植外科), 岩田 貴(徳島大・消化器・移植外科), 佐藤 宏彦(徳島大・消化器・移植外科), 吉川 幸造(徳島大・消化器・移植外科), 東島 潤(徳島大・消化器・移植外科), 宮谷 知彦(徳島大・消化器・移植外科), 柏原 秀也(徳島大・消化器・移植外科), 高須 千絵(徳島大・消化器・移植外科), 松本 規子(徳島大・消化器・移植外科) |
抄録 |
【目的】腹部骨盤高リスク手術症例に対する術後VTE(Venous Thromboembolism)予防を目的としたEnoxaparin,Fondaprinux,未分画Heparinの抗凝固剤3剤によるrandomized studyを行い,Enoxaparinの安全性・VTE予防における有用性を報告した(第113回日本外科学会).腹部骨盤高リスク症例に対するEnoxaparinを用いた抗凝固療法のVTE予防効果及び有害事象を検討し,報告する.【対象と方法】腹部骨盤手術261例(胃癌49,結腸癌62,直腸癌36,肝癌70,膵癌34,その他10)を対象とし,152例(胃癌45,結腸癌57,直腸癌32,肝癌5,膵癌9,その他4) にEnoxaparinを投与した.術前全例D-dimerを測定,D-dimer≧1の症例に対し体幹下肢造影CT or下肢静脈USを施行.D-dimer<1症例とD-dimer≧1・DVT(-)症例は間欠的空気圧迫+Enoxaparin投与,D-dimer≧1・DVT(+)症例ではEnoxaparinのみ投与.投与法は術直後から未分画Heparin 5000IU 24時間持続静脈内投与後,Enoxaparin 2000単位×2/日を7日間投与した.投与の適応は疾患グループの判断で行った.【結果】症候性VTEは3例(1.2%),非投与1例(腹腔鏡下肝右葉切除術後2日目),投与2例(開腹S状結腸+回盲部切除術後15日目,腹腔鏡補助下膵体尾部切除術後2日目:初回Enoxaparin投与後)に認め,全て術前D-dimer高値であった.Enoxaparin投与例での出血性有害事象はHb2以上低下2,ドレーン抜去後出血1,皮下血腫1の計4例(2.6%)で,全例投与中止で軽快し,再手術症例は認めなかった.【結論】Enoxaparinは安全に投与可能であったが,術後早期・晩期VTE予防のための投与法の改善・適応拡大が必要であることが市亜された. |
索引用語 |
術後深部静脈血栓塞栓症予防, Enoxaparin |