セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-周術期管理 1

タイトル 外P-158:

腹腔内ドレーン留置と術後感染症の検討

演者 大木 宇希(小川赤十字病院)
共同演者 吉田 裕(小川赤十字病院), 長岡 弘(小川赤十字病院), 中神 克尚(小川赤十字病院), 金 准之(小川赤十字病院), 杉谷 一宏(小川赤十字病院), 高橋 泰(小川赤十字病院), 松木 盛行(埼玉医大病院・救急センター)
抄録 【目的】当科における開腹手術及び腹腔鏡下手術のドレーン挿入の有無と術後感染症の発症について検討した.【方法】2012年1月から11月までの当科での開腹及び腹腔鏡下手術を対象とした.腹腔内ドレーンの有無と術後感染症(発熱・腹腔内膿瘍)について検討した.【結果】2012年1月から11月まで201例の腹部手術(開腹157例・腹腔鏡44例)を施行した.腹腔内ドレーンを留置した症例は131例(開腹97例・腹腔鏡34例),留置しなかった症例は70例(開腹60例・腹腔鏡10例)であった.術後感染症は全症例の11%に併発した.ドレーンを留置した症例では13%,ドレーンを留置しなかった症例では9%に術後感染症がみられた.腹腔鏡下手術でドレーンを留置しなかった症例では,術後感染症の発症はなかった.【結語】腹腔内ドレーン留置の有無と術後感染症の発症は関連しない可能性が示唆された.術前・術中の腹腔内感染や手術操作などを十分に考慮すれば,必ずしもドレーン留置が必要ではない症例が多いのではないかと考えられた.今後も症例の集積・検討を続けていく予定である.
索引用語 ドレーン, 術後感染症