セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)その他-周術期管理 2 |
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タイトル | 外P-160:胃・大腸腫瘍に対して腹腔鏡下手術を用いた日本型ERASプログラムは安全で入院期間を短縮する |
演者 | 鈴木 裕(国際医療福祉大病院・外科) |
共同演者 | 大平 寛典(国際医療福祉大病院・外科), 野呂 拓史(国際医療福祉大病院・外科), 安田 淳吾(国際医療福祉大病院・外科), 小澤 博嗣(国際医療福祉大病院・外科), 鈴木 範彦(国際医療福祉大病院・外科), 屋代 祥子(国際医療福祉大病院・外科), 吉野 馨一(国際医療福祉大病院・外科), 北島 政樹(国際医療福祉大病院・外科) |
抄録 | 【目的】昨今急速に導入が進んでいるERASは,本邦の消化管手術領域の治療目標と若干の差異がある.当院では腹腔鏡下胃・大腸手術症例に対し,医師,看護,栄養,リハビリ,薬剤,事務が連携する独自の日本型ERAS(5 Days discharge program:5DDP)を導入しているので,その安全生と効果について検討.【対象】2008年4月から2012年11月までに当院で胃および大腸疾患に対して腹腔鏡下手術を施行した227人(年齢:64.5歳,男/女:145/82,胃疾患/大腸疾患:155/72,術式:LADG 108人,LATG 47人,結腸切除術61人,低位前方切除術11人)を対象に食事に起因する合併症,術後合併症,在院日数,医療費を検討した.【方法】5DDPの骨子:1 術前に治療の意義を説明し患者,家族の不安感を軽減させる2 腹腔鏡を導入し低侵襲手術を目指す3 術中,術後の疼痛管理を徹底させる4 術前から手術内容に沿った独自の筋力,呼吸強化リハビテーションを行う5 術後翌日から栄養価の高い経口栄養を開始する6 退院してから2-3日後に,病棟責任者が数回電話で退院後の生活状況を確認する7 術後6ヶ月まで体力増強リハビリを在宅で施行する【結果】経口摂取開始時期:術後1.0日(平均).早期経口摂取開始による縫合不全:なし.術後合併症11人(胃:膵液瘻2人,イレウス3人,腹腔内膿瘍1人,出血1人,排尿障害1人,大腸:イレウス2人,排尿障害1人).術後在院日数:5日(中央値)(胃:5日,大腸5日).退院3日以内の再入院:なし.総医療費:1454440円(中央値)(胃:1506510円,大腸:1299120円).【結論】胃・大腸腫瘍に対して腹腔鏡下手術を用いた5 DDPは安全で,入院期間を短縮させ医療費の削減に寄与する可能性が高い. |
索引用語 | ERAS, 医療費 |