セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-代謝・栄養

タイトル 外P-165:

外科医がかかわる栄養管理デバイスのトラブルに関する検討

演者 宇野 彰晋(磐田市立総合病院・消化器外科)
共同演者 深澤 貴子(磐田市立総合病院・消化器外科), 嘉山 貴文(磐田市立総合病院・消化器外科), 鳥居 翔(磐田市立総合病院・消化器外科), 福本 和彦(磐田市立総合病院・消化器外科), 神藤 修(磐田市立総合病院・消化器外科), 稲葉 圭介(磐田市立総合病院・消化器外科), 松本 圭五(磐田市立総合病院・消化器外科), 落合 秀人(磐田市立総合病院・消化器外科), 鈴木 昌八(磐田市立総合病院・消化器外科), 北村 宏(磐田市立総合病院・消化器外科)
抄録 【緒言・目的】当院では内視鏡的胃瘻造設および管理は消化器内科医が行い,腸瘻造設および管理は消化器外科医が行っている.腸瘻は胃瘻に比べ,下痢等の問題やチューブトラブルを経験する. 一方,経腸栄養不能例に対しては,皮下埋め込み型中心静脈カテーテル(以下CVポート)留置を行っているが,CVポートに関するトラブルもしばしば経験している.今回外科医がかかわる栄養デバイス,特に腸瘻とCVポートのトラブルを検討した.【対象・方法】2008年1月から2012年12月までに当科で経験した腸瘻とCVポートのトラブルを遡及的に検討した.【結果】腸瘻造設が42例に施行され,6例に入院中にトラブルを認めた.うちわけは閉塞4例,自己切断1例,予期せぬ抜去1例であった.また,外来による腸瘻チューブ交換・処置をのべ58例に対して行い,予定外の処置が13件(22.4%)であった.原因はチューブの閉塞6例,チューブの損傷3例,自然抜去2例,チューブ固定のはずれ2例であった.CVポート留置155例中17例に合併症を認めた.カテーテル周囲血栓・血栓性静脈炎が7例,発熱・感染が6例,ピンチオフ・カテーテル断裂が4例であった.ピンチオフ・カテーテル断裂を認めた4例はいずれも穿刺法による挿入であった.【まとめ】腸瘻はカード化現象によりチューブ閉塞がよくおこることが知られている.退院・転院後に長期に腸瘻を使用している場合チューブ閉塞をしばしば認める.そのため,外来で腸瘻交換をチューブの痛み,閉塞等を考慮し,4か月をめどに交換している.また,閉塞を減らすために可能な限り,チューブ径をupし,さらに,チューブ長を腸内外ともに,短くすることにより,チューブ閉塞例が減少した.また,当科では,現在ではおもに橈側皮静脈cut down法により施行している.その後気胸の発症がなく,ピンチオフ・カテーテル断裂も現在まで認めず,非常に有用であると思われた.
索引用語 腸瘻, CVポート