セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-代謝・栄養

タイトル 外P-166:

大学病院におけるNST活動の現状と問題点

演者 佐藤 弘(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科)
共同演者 小山 勇(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科)
抄録 【目的】当大学病院は,ベッド数700床,平均在院日数は15.4日,病床稼働率94.2%の急性期病院である.特徴としてがんセンター,心臓病センター,第3次救命救急センターを有するため,重症例が多い.H24年5月からはNST加算を算定.急性期病院であり,教育施設でもある大学病院におけるNST活動の現状と問題点を明らかにすることを目的に検討した.【対象と方法】H23年度とH24年度(4月~12月)までのNST依頼症例を分析.依頼件数,依頼診療科,依頼理由を検討し,NST活動について分析.特にNST加算の算定の前後で変化があるか検討.NSTへの依頼方法は,各診療科の担当医師からの依頼と,スクリーニングで低栄養と判断された対象患者には,NSTから担当医師へ介入の可否をコンサルトする方法とした.H24年度は,NST活動を院内に広く啓発活動を施行した.【結果】H23年度は新規依頼件数39件(3.3件/月),月症例件数132件(11件/月).依頼診療科は,消化器外科・内科33%,婦人科腫瘍科14%,救命科14%,心臓外科8%.依頼理由は,栄養状態の評価44%,食事内容の相談25%,経腸栄養の相談25%など.H24年度は新規依頼件数65件(7.2件/月),月症例件数月症例件数216件(24件/月).依頼診療科は,消化器外科・内科26%,救命科18%,心臓内科15%,婦人科腫瘍科7%など. 依頼理由は,栄養状態の評価48%,食事内容の相談35%,輸液内容の相談23%など.【結論】NST加算の算定を契機に,介入患者は大きく増加.NSTの業務量が急に増加.急性期病院のため,重症例でも早期に転院となることが多いため,速やかなNST活動が必要.以上より週1回の回診では困難となり,2回に変更して対応.依頼診療科が消化器系だけでなく,救命科,心臓内科が増加.このことより消化器系だけなく幅広い知識が必要となり,NSTメンバーのスキルアップが重要. NST活動に要する業務量増加・質的向上に対応する,活動方法の確立が急務.
索引用語 NST, 栄養