セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

肝臓-鏡視下手術 1

タイトル 外P-171:

当院における肝内胆管癌に対する鏡視下肝切除術の検討

演者 中島 隆善(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科)
共同演者 塚本 忠司(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 金沢 景繁(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 清水 貞利(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 高台 真太郎(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 森本 純也(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 山添 貞明(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 大平 豪(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 石川 彰(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 森 至弘(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 小塚 雅也(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 小松 久晃(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 後藤 航(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科)
抄録 【はじめに】当院では2000年に鏡視下肝切除術を導入以降,最近の手術機器の充実とともにstep by stepにその術式を部分切除から系統的肝切除へ,また腹腔鏡補助下から完全腹腔鏡下へと進め,対象疾患を肝内胆管癌や肝門部胆管癌に拡大してきた.肝内胆管癌に対しては肝切除が唯一の根治的治療法であるが,病変に応じたリンパ節郭清の是非や郭清範囲について一定の見解は得られていない.近年は鏡視下肝切除術の普及とともに,系統的肝切除術を腹腔鏡下に行うことができるようになり,リンパ節郭清はその拡大視効果により精緻に行うことができる.また,胆道再建を要する症例に対しては完全腹腔鏡下に肝切除を行った後に,小開腹を追加して胆道再建を行う腹腔鏡補助下手術を試みている.今回,当院における肝内胆管癌に対する鏡視下肝切除術について検討した.【対象と結果】2013年2月までに鏡視下手術を施行した肝内胆管癌19例を検討した.12例は完全腹腔鏡下に行われ,その術式の内訳は部分切除3例,亜区域切除3例,外側域切除2例,左葉切除4例であった.7例は腹腔鏡補助下に行われ,その術式の内訳は亜区域切除1例,外側域切除2例,前区域切除2例,拡大左葉切除2例で,うち1例は肝外胆管切除が併施された.一方,リンパ節郭清は完全腹腔鏡下で6例,腹腔鏡補助下で5例に行われた.切除肝重量,術中出血量,手術時間,術後在院日数は,完全腹腔鏡下が193g,335g,385分,12日,腹腔鏡補助下が280g,820g,538分,23日といずれの項目においても完全腹腔鏡下が少なかった【考察】Step by stepのlearning curveが関与しているものの,肝内胆管癌に対する腹腔鏡下肝切除術はリンパ節郭清を含めて完全腹腔鏡下に安全に施行することができる.当院における肝内胆管癌に対する鏡視下肝切除術について検討報告する.
索引用語 腹腔鏡下肝切除, 肝内胆管癌