セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)肝臓-症例 1 |
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タイトル | 外P-199:胃癌術補助化学療法中の肝限局性脂肪変性の1例 |
演者 | 小佐々 博明(小郡第一総合病院・外科) |
共同演者 | 清水 良一(小郡第一総合病院・外科), 衛藤 隆一(小郡第一総合病院・外科), 前田 和成(小郡第一総合病院・外科) |
抄録 | (症例)63歳 女性 胃癌の診断で,2010年7月に幽門側胃切除術を施行された.Signet-ring cell carcinoma,T2(SS),N0,H0,P0,M0 術後経過は良好で,同年8月より術後補助化学療法としてTS-1を1年間投与された.投与終了後,2011年8月よりUFTの投与が開始された.2012年1月,経過観察目的での造影CTで肝に淡い低吸収域を指摘された.転移性肝癌が疑われた.2月に肝生検施行され,病理組織検査結果で繊維化を伴う脂肪変性との結果であった.同病変は4月のMRIにて,動脈相で早期濃染,門脈相で背景肝に比べ弱い造影効果を示し,血流異常の診断であった.以上よりFU剤による肝の限局性脂肪変性と判断され,以後UFT投与を中止した.その後のCTで肝の低吸収域は不明瞭化し,現在に至っている.消化器癌術後の経過観察目的でのCTで肝に限局性病変が生じた場合,本症例のように鑑別すべき症例も念頭にと考え,若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 | 胃癌, 脂肪変性 |