セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胆道-症例 1

タイトル 外P-262:

胆嚢腺内分泌細胞癌の1例

演者 柴田 良仁(長崎原爆病院・外科)
共同演者 中崎 隆行(長崎原爆病院・外科), 佐野 功(長崎原爆病院・外科), 松本 博文(長崎原爆病院・外科), 和田 英雄(長崎原爆病院・外科), 谷口 英樹(長崎原爆病院・外科)
抄録 【患者】70歳代,男性.【主訴】右季肋部痛.【現病歴】2012年5月右季肋部痛で近医受診し,精査目的に当院内科紹介入院.腹部造影CTで胆嚢頚部に造影効果を認める径35mmの病変を指摘され,同病変はMRIで拡散高信号を呈し胆嚢癌が疑われ外科紹介となった.【既往歴】狭心症(CABG後),前立腺癌(放射線療法後).【入院時現症】貧血・黄疸なし.腹部は軟,圧痛なし.腫瘤触知なし.【入院後経過】 2012年6月外科入院.患者,家族が侵襲の少ない手術を希望され,胆嚢摘出術,リンパ節郭清術施行した.病理組織診断は胆嚢腺内分泌細胞癌であった.【術後経過】2012年8月肝機能障害認め,CTで肝転移指摘された.放射線療法にて肝機能障害改善後,化学療法開始(GEM / CDDP)となり現在経過観察中.胆嚢腺内分泌細胞癌は稀な疾患でその予後は不良とされている.胆道癌取扱い規約(第5版)では「内分泌細胞癌と腺癌とが相接して,または混在している癌をいう.病巣の粘膜内部分は腺癌からなることが多く,腺癌から内分泌細胞癌への移行像が粘膜内部分やその近傍で見られることが多い.深部浸潤部は内分泌細胞癌で占められていることが多く,肝・リンパ節転移巣は内分泌細胞癌であることが多い.」と定義されている.今回,胆嚢腺内分泌細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語 胆嚢, 腺内分泌細胞癌