セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)胆道-症例 3 |
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タイトル | 外P-272:胆管内乳頭状腫瘍症例の検討 |
演者 | 堀井 勝彦(ベルランド総合病院・外科) |
共同演者 | 小川 雅生(ベルランド総合病院・外科), 大場 一輝(ベルランド総合病院・外科), 奥村 哲(ベルランド総合病院・外科), 豊田 翔(ベルランド総合病院・外科), 徳田 彩(ベルランド総合病院・外科), 山本 昌明(ベルランド総合病院・外科), 水村 直人(ベルランド総合病院・外科), 今川 敦夫(ベルランド総合病院・外科), 山崎 圭一(ベルランド総合病院・外科), 園尾 広志(ベルランド総合病院・外科), 出村 公一(ベルランド総合病院・外科), 川崎 誠康(ベルランド総合病院・外科), 亀山 雅男(ベルランド総合病院・外科), 米田 玄一郎(ベルランド総合病院・病理診断科), 吉村 道子(ベルランド総合病院・病理診断科) |
抄録 | 胆管内乳頭状腫瘍(Intraductal papillary neoplasm of bile duct:IPNB)は胆管内腔に乳頭状増殖を示す胆管上皮性腫瘍でWHO分類では前癌病変の1つとして記載されている.IPNBと診断した4症例について画像ならびに病理所見について検討した.男:女=2:2,局在は肝内病変が3例(後区域1例,左葉1例,尾状葉1例),総胆管病変が1例.年齢は49~76歳(平均69歳).発見動機は肝機能異常が2例,腹痛1例,肝嚢胞のフォロー中に充実部分が出現したものが1例.いずれも粘液産生がみられた.肝内病変の大きさはそれぞれ径14cm,6cm,5cm大で,うち2例は嚢胞性腫瘍像を呈し胆管との交通がみられ胆管への粘液の排出がみられたが,他の1例は粘液産生が少なく胆管との交通も見られず,充実腫瘍の様相を呈し,混合型肝癌と術前診断された.総胆管症例は,下部胆管の隆起性腫瘍と豊富な粘液産生により閉塞性黄疸をきたし,術前内視鏡下胆管ドレナージを要した.また主膵管との間に瘻孔形成もみられた.治療は肝内病変に対しては拡大肝後区域切除術,拡大左葉切除術ならびに尾状葉切除を伴った拡大内側区域切除術を,総胆管病変に対しては膵頭十二指腸切除術を施行した.尾状葉枝内のIPNB症例は右肝管切除を要し胆道再建を行ったが,他の肝内病変2例は胆管断端への腫瘍進展はなく,胆道再建は要しなかった.病理結果は肝内病変の2例は嚢胞壁外への浸潤を伴った腺癌で,尾状葉枝内の病変は腺腫成分を伴った上皮内癌でいずれも卵巣様間質はみられなかった.総胆管病変は膵浸潤を伴った粘液産生性の管状腺癌であった.いずれもリンパ節転移は認めなかった.IPNBは膵IPMNの胆管におけるcounterpartとして認識されつつあるが,その疾患概念の確立のためには多数の症例集積が必要である.今回当院でIPNBと診断した症例について報告する. |
索引用語 | IPNB, 胆管内乳頭状腫瘍 |