セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-手術治療 1 |
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タイトル | 外P-275:大腸癌内視鏡切除後の追加外科切除例の検討 |
演者 | 金光 聖哲(神戸大・食道胃腸外科) |
共同演者 | 山下 公大(神戸大・食道胃腸外科), 音羽 泰則(神戸大・食道胃腸外科), 瀧口 豪介(神戸大・食道胃腸外科), 裏川 直樹(神戸大・食道胃腸外科), 友野 絢子(神戸大・食道胃腸外科), 山本 将士(神戸大・食道胃腸外科), 今西 達也(神戸大・食道胃腸外科), 角 泰雄(神戸大・食道胃腸外科), 中村 哲(神戸大・食道胃腸外科), 鈴木 知志(神戸大・食道胃腸外科), 田中 賢一(神戸大・食道胃腸外科), 掛地 吉弘(神戸大・食道胃腸外科) |
抄録 | 【背景】内視鏡治療の試みられる大腸癌症例は増加しており,それとともに大腸癌内視鏡治療後の追加切除例は増加傾向にある.【目的】内視鏡治療施行後に追加外科切除術が施行された大腸癌症例を検討し,近年の傾向につき考察する【対象】2002年2月より2011年10月の間に内視鏡治療後に切除術が施行された大腸癌症例52例【結果】手術理由は断端陽性あるいは不明11例,深部sm浸潤47例,脈管侵襲陽性19例(重複含む)であった.切除標本に癌遺残のなかったものが49例,sm癌が2例,ss癌が1例であった.リンパ節転移は5例に認めた.現在全例無再発生存中である.切除腸管に癌遺残のないものが44例(94.2%)にのぼる一方で,そのなかで4例(8.2%)にリンパ節転移が認められた.43例(82.7%)で腹腔鏡補助下手術が施行された.現在全例無再発生存中である.2008年以降の30例では,29例(96.7%)が深部sm浸潤例,26例(86.7%)が腹腔鏡下手術施行例,6例(20%)が一時的人工肛門造設を伴う低位直腸手術症例,といった傾向がみられた.【考察】追加切除理由としては,深部sm浸潤,微小脈管浸潤によるもの,すなわちリンパ節郭清を主目的とする症例が中心となっている.また低位直腸症例が増加している.これらは内視鏡治療の機器や手技の発展により,部位や大きさの技術的な制限が小さくなっていきていることが一因と考えられる.患者の低侵襲手術への期待,低位直腸症例では永久人工肛門回避への期待は大きく,腫瘍学的な根治性を損なうことなくこれらに応えなければならない.腹腔鏡下手術,また括約筋間切除(ISR)等の機能温存術式を積極的に取り入れる必要がある. |
索引用語 | 大腸癌内視鏡治療, 追加切除 |