セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-手術治療 2

タイトル 外P-280:

大腸癌イレウス症例の検討-高齢者を中心に

演者 山崎 圭介(恵寿総合病院・消化器病センター)
共同演者 尾島 敏彦(恵寿総合病院・消化器病センター), 高井 優輝(恵寿総合病院・消化器病センター), 鎌田 徹(恵寿総合病院・消化器病センター), 神野 正博(恵寿総合病院・消化器病センター)
抄録 【目的】大腸癌イレウスは,早急に診断し,適切な減圧処置を行わなければ致命的になる疾患である.全身状態により,二期的手術が必要となる場合もある.また,当院は高齢化率30%を超える地区にあり,高齢化に伴い,高齢者の大腸癌患者も増加している.当院で経験した大腸癌イレウス症例について,高齢者を中心に検討を行った.【対象・結果】2007年から2011年まで当院で経験した大腸癌手術症例223例を対象とした.75歳以上の高齢者は99例(44.4%)であった.大腸癌イレウス症例は28例(12.6%)であった.男性16 例,女性12 例,平均年齢は73 歳(50-90歳)であった.75歳以上の高齢者は13例(46.4%)で,約半数を占めていた.腫瘍の占居部位は,上行結腸3例,横行結腸3例,下行結腸7例,S 状結腸8例,直腸7 例であった.経肛門イレウス管を挿入した症例は,8例(28.6%)であった.挿入例の6例には,根治手術が施行されていた.高齢者は4例であり,すべてに根治手術が施行可能であった.二期的手術を行った症例は1例(3.6%)であった.病期別では,Stage 0・Iは0 例,IIは8例,IIIaは8 例,IIIbは0例,IVは12例で,進行度の高い症例が多く,約半数がStage IVであった.Stage IVの内,高齢者は5例(41.7%)であった.また,在院死を3例に認めた.【結語】大腸癌イレウス症例において,経肛門イレウス管挿入による減圧は有効であり,根治手術が可能であった.高齢者においても,減圧により,全身状態の改善を図り,根治手術を行うことも可能と考えられる.
索引用語 大腸癌, イレウス